「ボラティリティ旺盛」も、「様子見ムード」が立ちやすい…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2022/05/24 11:04

◆ “ユーロ買い”進行も、ドル円は“揺れ動き” - “127円台”


「欧7-9月間に2回の利上げ実施」との思惑が強まったことで、昨日は“ユーロ買い(戻し)”が目立ちました。
このため相対的に“ドル売り”が進行しましたが、一方で「株安の連鎖」が止まった影響から“リスク回避→円買い”も緩みました。
こうしてドル円は“綱引き(ドル売り⇔円売り)”となり、上値も下値も限定される状況に陥りました。
東京タイム序盤には“127.147円”へと値を落としたものの崩れず、一方でNYタイム終盤には“127.943円”へと値を伸ばしたものの超え切れず、“127円半ば~後半”での膠着を強いられています。

◆ 経済イベントに目が移っている以上は…?


「日米金利格差拡大」をテーマとした“ドル買い+円売り”は、入りづらくなっているのは事実です。
しかし昨日の米株式の“急反発(主要3指数はいずれも1%台後半の上昇)”に日経平均は反応しておらず、“リスク選好→円売り”も進行しづらいのが実状です。
ましてや本日の「米・欧・英の製造業/サービス業PMI」、明日の「FOMC議事要旨」にマーケットの目が移っていることを考えれば、それらを見極めたいとの思惑が台頭してもおかしくない…?

「神経質な展開」を強いられる中、「ボラティリティは旺盛」といった状況は継続していますが、本日に関しては「様子見ムード(動きが鈍い)」も想定しておく必要がありそうです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン


上値5:128.688(5/9~5/19の38.2%戻し、5/17~5/19の61.8%戻し)
上値4:128.546(日足・一目均衡表転換線、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:128.408(5/17~5/19の50%戻し)
上値2:128.302(5/20高値、ピボット1stレジスタンス)
上値1:128.054(5/23高値、-1σ、大台)
前営業日終値:127.896
下値1:127.639(5/23安値後の38.2%押し)
下値2:127.545(5/23安値後の50%押し)
下値3:127.451(5/23安値後の61.8%押し)
下値4:127.344(ピボット1stサポート)
下値5:127.147(5/23安値)

《10:30》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想