相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2022/05/20 18:14

<1934> ユアテック

四季報より 業種:建設業。

【特色】東北電力系列の総合電気工事会社、売上高依存度4割超。風力・太陽光に実績。首都圏でも展開

【横ばい】再エネ工事の仕上がり順調、会社増額なお堅め。株売却特益。増配。23年3月期は再エネ工事の高水準続くが、東北電力関連やや微妙。買収したベトナム設備大手は通年化の一方、のれん償却かさむ。

【還 元】プライム市場維持へ配当性向3割目安。秋田・青森沖で複数の風力発電案件。関東圏は情報通信工事に照準。東北電力のスマート社会事業に蓄電池技術で参加。

2022年4月27日に実績と予想を発表。2022年3月期本決算は、前期比で営業利益+11.9%の94.92億円、経常利益+9.5%の100.40円の増収・増益でした。2023年3月期本決算予想は、前期比で営業利益+5.4%の100.00億円、経常利益+3.6%の104.00億円と3期連続の増収・増益の見通し。

コロナ相場での急落で、2020年3月13日に468円で底打ちとなり、上昇トレンド(A)を形成しました。この中で3月27日に641円まで自律反発したあと、4月6日に533円まで下げ、そこからゆるやかにもみあいながらの上昇で9月28日に693円の高値をつけました。ここから10月28日に610円まで下げて大幅上昇となり、2021年1月18日に981円の年初来高値更新となり、下降トレンド(B)へ転換しました。ここをピークに約11ヶ月の調整に入り12月1日の597円で当面の底打ちとなり、2022年3月23日に742円まで反発し、その後、日経平均の下げにつれ安しています。

本来ならそろそろ止まって反発に転じるところですが、NYダウが底を打っていない以上、日経平均も戻りが弱く個別株も戻りは限定的となります。大きく下げたところを買って日経平均のリバウンドに合わせて手仕舞うことになります。

<7242> KYB

四季報より 業種:輸送用機器。

【特色】油圧機器大手。自動車の衝撃緩衝器で世界3位、2輪用も。建機油圧シリンダー首位。特装車両も

【小幅減益】自動車用緩衝器と建設用機器が復調。免震・制震ダンパー不正関連費戻し入れ約40億円効き営業増益幅拡大。最高益。23年3月期は自動車用、建設用ともに数量増。鋼材など原材料高騰分の販価反映も進む。ただ戻入金反動で営業益は小幅減。

【改 革】不採算の航空機器事業から撤退へ。主力事業に集中。ダンパー不正対象991物件中956物件(96%)で交換完了。

2022年5月13日に実績と予想を発表。2022年3月期本決算は、前期比で営業利益+64.0%の300.01億円、経常利益+76.4%の288.17億円の増収・増益でした。2023年3月期本決算予想は、前期比で営業利益-11.7%の265.00億円、経常利益-9.8%の260.00億円の減収・減益の見通し。

コロナ相場の急落で2020年3月17日に1712円の安値をつけ、6月9日に2534円まで反発して再下落し、8月3日の1692円で2点底となって底打ちし、上昇トレンド(A)を形成しました。この中で2021年1月6日の2252円を安値に大幅上昇となり、6月7日に4180円の高値をつけ、下降トレンド(B)へ転換しました。この中で8月20日に2908円の安値をつけて、横もみとなって12月2日に2806円の安値をつけ、今年の1月4日に3420円の戻り高値をつけて、日経平均の下落につれ安し、短期の下降トレンド(C)へ転換しました。その後3月9日に2563円の安値をつけて、3月28日に3060円まで反発し、2587~3075円のボックスの中でもみあっています。現在の相場は、NYダウが底打ちするまで日経平均の大きな上昇は期待できませんのでボックスの下限への下落を待ってみるところです。


 

<8871> ゴールドクレスト

四季報より 業種:不動産業。

【特色】少人数効率経営のマンション開発・分譲会社。首都圏軸にファミリー向けを展開。好財務体質

【頭打ち】マンション引き渡しが500戸(前期比124%増)と倍増。広告費抑制も効き営業益増額。増配。23年3月期はマンションの竣工少ない。完成在庫の販売進むが引き渡しは一転して縮小。期初に事業用地の転売あるも営業益反落。配当維持も。

【端境期】23年3月期の竣工物件は横浜のみ。川崎や鎌倉、藤沢など仕入れ済み用地は順次着工、24年3月期以降に引き渡しへ。

2022年5月12日に実績と予想を発表。2022年3月期本決算は、前期比で営業利益+70.5%の115.85億円、経常利益+73.2%の115.44億円の増収・増益でした。2023年3月期本決算予想は、前期比で営業利益-8.5%の106.00億円、経常利益-9.0%の105.00億円の減収・減益の見通し。

コロナ相場での急落で、2020年3月13日に1351円の安値をつけたあと、自律反発となって3月27日に1772円まで上昇し、この高値から短期の下降トレンド(A)を形成しました。この中で底打ちとなり7月31日の1298円、10月29日の1290円の2点底から、ゆるやかに下値を切り上げる上昇トレンド(B)へ移行しています。この中で2021年1月29日に1950円まで上昇して上ヒゲを出し、5月13日に1539円まで押し目を入れ、6月7日の1878円、9月14日の1836円を2点天井にして、12月2日に1473円まで下落しました。ここを安値に2022年2月8日に1902円まで急伸し年初来高値となり、その後の日経平均の下げに連動して安値を切る動きとなっています。


 

<8897> タカラレーベン

四季報より 業種:不動産業。

【特色】1次取得者中心にマンション分譲。首都圏地盤だが、地方都市にも進出。再エネ発電事業拡大中

【底ばい】マンションは粗利上々だが引き渡し1750戸(前期比10・8%減)に縮小。営業減益だが配当維持。23年3月期はマンション在庫払底で引き渡し一段減。発電施設売却も減る。だが賃貸マンションなど1棟売り躍進。戸建ても復調で営業益横ばい。

【タ イ】現地大手と分譲マンション開発、23年3月竣工で順次引き渡し。国内マンションは24年3月期に計上戸数復調。

2022年5月13日に実績と予想を発表。2022年3月期本決算は、前期比で営業利益+10.1%の118.77億円、経常利益+3.3%の102.58億円の増収・増益でした。2023年3月期本決算予想は、前期比で営業利益+0.2%の119.00億円、経常利益+0.4%の103.00億円と2期連続の増収・増益の見通し。

コロナ相場前の天井圏のもみあいで2019年12月9日に525円の高値をつけ、その後、急落となって2020年3月17日に306円まで下げて、3月27日に390円まで自律反発し、そこから4月6日に301円まで下げて2点底となり、6月9日に396円まで反発しました。ここからの下落で10月30日に290円の安値をつけて2021年3月15日に408円の年初来高値をつけました。

チャートの形としては、2020年4月6日の301円を安値とし、2021円3月15日の408円を高値とする下向きの三角保ち合い(A)を形成し、現在、煮詰まっているところです。この煮詰りつつある中で、2021年11月29日の261円を安値に2022年2月15日に323円まで反発し、5月13日に280円まで押し目を入れ、5月16日に313円まで戻しています。高配当で割安株ですので、ここから多少戻してもおかしくないところです。


 

<7908> きもと

四季報より 業種:化学。

【特色】スマホ、デジタル家電のタッチパネル用ハードコートフィルム最大手。地理情報関連事業も併営

【堅 調】5Gスマホ向けなど高付加価値フィルム伸長。在宅勤務推進でオフィス縮小寄与。大幅増益。中国子会社ビル売却特益。23年3月期は5G、自動車ディスプレー向けフィルムが拡大継続。生産性向上で設備改造や更新費用こなし、営業増益。

【在 宅】中国子会社も在宅推進。今期特益に瀋陽のビル、土地売却益1・3億円。国内工場も生産、出荷部門以外は在宅主体に。

2022年4月22日に実績と予想を発表。2022年3月期本決算は、前期比で営業利益+72.9%の6.95億円、経常利益+55.2%の8.15億円の増収・増益でした。2023年3月期本決算予想は、前期比で営業利益+43.9%の10.00億円、経常利益+28.8%の10.50億円と3期連続の増収・増益の見通し。

コロナ相場前の11月20日の202円を高値に、その後のコロナ相場で急落となって2020年3月13日に105円で底打ちとなりました。ここから上昇トレンド(A)を形成し、この中で12月8日に210円の高値をつけて2021年1月29日に168円まで押し目を入れ、大幅上昇となって2021年4月23日に318円まで上昇し、年初来高値をつけて661万株の大商いとなり、5月17日に250円まで下げて反発し、7月26日に317円とダブル天井に近い形となりました。ここをピークに急落となって下上昇トレンド(A)を切って、8月20日に223円の安値をつけ、9月15日に261円の高値をつけて下向きの先細三角形(B)へ移行しました。この中で今年の3月8日に195円まで下げて3月29日に222円まで反発し、横もみとなって4月27日に199円のヒゲを出したあと、5月16日に234円まで上ヒゲを出して上昇が止まっています。

配信元: みんかぶ株式コラム

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