強気相場が継続するのかを見極める局面
昨日の米国株式相場は下落。ダウ工業株 30 種平均は 597.65 ドル安の 33294.95、ナスダック総合指数は 218.94 ポイント安の 13532.46 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 26435 円付近での推移。したがって、本日の日経平均は大幅安からのスタートを想定。下値を試すものと思われる。
米国株が下落したのは、ウクライナ情勢の悪化を嫌気したから。ロシアはウクライナに非武装化、中立化(事実上の親ロ政権の樹立)を要求しているが、ウクライナはロシア軍の完全撤退を望んでいる。本日中にも2回目の停戦協議が行われる予定ではあるが、両者の意見に隔たりは大きい。決裂するのは間違いなさそうだ。米国株はそれを予期しており、再び大幅安で反応している。
日経平均の日足チャートでは昨日、窓を空けて上昇。上ひげが出現したものの、一応、チャートは強気転換している。「一連の下落相場は終了?」といった雰囲気となっており、一部に楽観論が漂っている。
しかし、本日は軟調スタートとなり、そういったリバウンド・ムードが一蹴されるだろう。「すわっ、再び下落相場か?」といった雰囲気となり、一部で「諦めの売り」も出てきそうだ。
そのようななか投資家は「買いポジション」を持ったまま、強気相場が継続するのかを見極める局面となる。売り先行となる場面では、そこは押し目買いの局面であり、その後の反発を期待することになる。実際、昨日は「上方にひげ・下方に窓」という典型的な「窓・ひげ理論」の形。短期的には調整しやすいことは分かっており、それは強気相場を崩すものではない(あくまでも短期的な調整にすぎない)と理解できている。投資家は売り一巡後、下げ渋る展開を想定し、その強気形状を維持できるかを観察することにしたい。
もちろん、予想に反して、窓空け下落となった場合には、チャートは再び弱気形状へと転換。いわゆる「アイランド・リバーサル(離れ小島による反転サイン)」が出現することになり、ある意味「致命的な形」となってしまう。投資家はいずれにしても、窓空けの成否(弱気転換するか否かということ)を見守る必要があり、その状況次第で対応を変えることになる。
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