株価は上下の窓に挟まれた形 相場は振れやすい
昨日の米国株式相場は小幅安。ダウ工業株 30 種平均は 54.57 ドル安の 34934.27、ナスダック総合指数は 15.66 ポイント安の 14124.09 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 27465 円付近での推移。したがって、本日の日経平均はもみ合いスタートを想定。前日終値近辺で寄り付くと思われる。
米国株は一時下落幅が拡大する場面があったものの、引けにかけて下げ渋る形。米 FRBの議事要旨で目新しい材料が出なかったため、買い安心感が広がった。
日経平均は昨日窓を空けて上昇しており、強気相場へと転換。いったんリバウンドを試す動きとなっている。ただ、株価は上下の窓に挟まれており、一時的に相場が振れやすい。本日はもみ合いスタートが予想されるため、「株価がどっちに引き寄せられるのか」―-が注目ポイントとなりそうだ。
当然、今は強気形状であることから、「上方の窓→下方の窓」が有力視される。場合によっては「下方の窓を埋めない」ということも想定し、相場に対して強気姿勢で接しなくてはならない。
ただ、この形は明らかに「ダマシ」になることが多い。なぜならば、株価が単に窓に引き寄せられているだけ(=需給で動いているだけ)ということになり、軸の傾きが(下向きで)変わっていない可能性があるからだ。単に需給要因で振らされているだけであり、投資家はその点に注意する必要がある。
焦点のウクライナ情勢はかなり流動的だ。マーケットは「ロシア軍」の撤退を、ひとまず信じているが、欧米の政府筋はまったく信用していない。「撤退が明らかになるには、最低でも1週間程度かかる」としており、本当の意味での緊張は緩和されていない。マーケットは「戦争の有無」を推測する形で乱高下しそうな感じだ。投資家はとりあえず「その主張」について行くしかない。
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