弱気相場が継続 円高が押し下げ要因
先週末の米国株式相場は高安まちまち。ダウ工業株30種平均は73.94ドル高の35677.02、ナスダック総合指数は 125.50 ポイント安の 15090.20 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 28565 円付近での推移。したがって、本日の日経平均は軟調スタートを想定。下値を試すものと思われる。
先週末の日経平均は売り一巡後に切り返す動き。下方の窓を完全に埋めたことで、強い達成感が台頭。押し目買いが入る要因となった。
しかし、ローソク足では上ひげが出現しており、上値の重さを示唆。明確な買いシグナルが出現しておらず、弱気相場は継続している。本日は再び軟調スタートが予想され、下値を試すことになるだろう。
相場の押し下げ要因となりそうなのが、足元の円高だ。1ドル=113 円台半ばでの推移となっており、国内輸出関連株の上値の重しとなりそうだ。為替がやや円高に推移したのは、米長期金利が年 1.6%台前半に低下したから。パウエル議長が即時の利上げを否定しており、米金利先高観が後退したからだ。日米金利差の縮小を受けて、円高が進行。日本株の重しとなっている。
あとは、昨日、行われた静岡の参院補選で与党候補が敗北したからだ。事前に岸田首相が応援に入っていたところでもあり、そこでの敗北は1週間後の衆院選の苦戦を予感させる。これが「政治リスク」を高めることになり、株価にジワリと影響している可能性がある。
投資家は弱気形状が継続していることから、引き続き「売りポジション」を維持しなければならない。上方の窓埋めを拒否するような動きが鮮明となれば、「軸下向き」が濃厚となってくる。今は上下の壁に挟まれた「ボックス相場」の可能性が高いが、下方の壁をあっさりブレイクするリスクもある。総選挙が大荒れとなれば、株式相場は黙ってはいないだろう――投資家はそういった「秋の政局の足音」におびえる一週間となりそうだ。
【本日のレポート銘柄】
グローバルウェイ<3936>
マネックスグループ<8698>
サインポスト<3996>
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