「もみ合いスタートも、リバウンド相場は続きそう」~黒岩の眼(朝刊)

著者:黒岩泰
投稿:2021/10/21 08:48

強気相場継続 上方の窓埋めへ

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 昨日の米国株式相場は高安まちまち。ダウ工業株 30 種平均は 152.03 ドル高の 35609.34、ナスダック総合指数は 7.41 ポイント安の 15121.68 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 29285 円付近での推移。したがって、本日の日経平均はもみ合いスタートを想定。前日終値近辺からスタートすると思われる。

 日経平均の日足チャートでは昨日、上影陰線が出現。上値の重さを示唆しているものの、足元の戻り高値を更新している。順調なリバウンド相場であり、本日もその流れが続きそうだ。

 米長期金利の高止まりが日本株の上値を抑えそうだが、現時点で影響は限定的。全体相場を押し下げるまでには至らないだろう。日経平均はもみ合いスタートとのあと、再び上値を模索する動きになると思われる。

 もちろん目標となるのは上方に空いている窓。ここから 750 円程度の上値余地があり、早々に到達することになるだろう。現在は強気相場が継続しており、上方の窓埋めは必須と思われる。問題はそこでの達成感であり、実際に下方の窓を埋めに行くかが焦点となる。

 市場は全般的に楽観的なムードに包まれそうだ。株価が徐々に上昇することによって、投資家たちの「リスク許容度」が増してきている。自信を取り戻しつつあり、それがさらなる株高を生みそうだ。適度な循環物色を保ちながら、相乗効果で株高を実現すると思われる。いくつかの不安材料はあるものの、それをうまく相場は織り込んでいる。総選挙も近いということもあり、政策期待などから強気相場は続くことになりそうだ。投資家は「買いポジション」を持ちながら、上値トライを見守ることになる。

黒岩泰
株式アナリスト
配信元: 達人の予想