下方の壁をブレイク 先安感強まる
先週末の米国株式相場は上昇。ダウ工業株 30 種平均は 225.96 ドル高の 35120.08、ナスダック総合指数は 172.88 ポイント高の 14714.66 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 27260 円付近での推移。したがって、本日の日経平均は堅調スタートを想定。リバウンドを試すものと思われる。
先週末の日経平均は売り先行のあと一段安。完全に下方ブレイクする格好となっている。売り圧力が徐々に強まっており、強い先安観が出ている。本日は堅調スタートが予想されるものの、買い一巡後は早々に売り圧力が強まるだろう。すぐ上方には新たなファンダメンタルズの壁が出現しており、執拗に上値を抑えられやすくなっている。
今週の株価材料は乏しいものの、焦点は 27 日(金)に開催されるジャクソンホール会合となるだろう。今年はオンライン開催で1日だけ。パウエル議長の講演が予定されており、ここでテーパリング(量的緩和縮小)の議論が話題となりそうだ。投資家は手掛かり材料難のなか、週末のビッグイベントに向けて警戒心を強めることになりそう。
日経平均は依然として弱気形状を維持しており、投資家は「売りポジション」をキープしなければならない。戻ったところは売りであり、さらなる下押しに備える場面。昨日、行われた横浜市長選では野党系候補が勝利。菅首相のお膝元での敗北だけに、政界には衝撃が走っている。秋の総裁選、総選挙が不透明になりつつあり、それが株価の押し下げ要因になりそうだ。コロナの感染拡大も止まらず、投資家は予期せぬ急落に備えなければならない。
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