リバウンドしやすいが、チャートは弱気形状
先週末の米国株式相場は下落。ダウ工業株 30 種平均は 149.06 ドル安の 34935.47、ナスダック総合指数は 105.59 ポイント安の 14672.68 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 27545 円付近での推移。したがって、本日の日経平均は堅調スタートを想定。上値を試すものと思われる。
日経平均の日足チャートでは先週末、売り先行から一段安の展開。大陰線が出現しており、あっさり安値を更新している。下方のテクニカルの壁の崩壊が濃厚となっており、ここからさらに下押しすることが予想される。非常に危険な状態となっており、投資家は下への備えをするしかない。
ただ、「窓理論」においては、下方の窓を埋める調整一巡感の強いチャート。「法則2の買い」となっており、いったんはリバウンドしやすくなっている。戻りを試す展開が予想され、自律反発の可能性が残されている。
もちろんチャートは「弱気形状」であり、買い戻し一巡後は早々に上値が重くなるだろう。積極的な買い手掛かり材料がなく、投資家の売りを浴びるに違いない。東京の感染者が増加しており、爆発的な拡大が危惧される状況。それが経済へのダメージ、医療逼迫、さらには政権支持率の低下を招き、株価が下落する公算が大きい。投資家は戻ったところは売りを出し、その後の急落に備えるようにしたい。
今週の注目点は週末の米雇用統計となりそうだが、株価は「日本独自の要因」で動きそうだ。オリンピックが強行開催されるなか、感染者がどこまで増加するのか――。その辺が強く意識されそうだ。投資家は「売りポジション」を持ったまま、相場の弱さを再確認することにしたい。
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