序盤のドル買い円売り続かず、ポンドは上昇続く=ロンドン為替概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2021/05/10 21:59
序盤のドル買い円売り続かず、ポンドは上昇続く=ロンドン為替概況

 朝方はドル買い円売りの動きが強まり、109円台に乗せる動きを見せたドル円。東京午前に108円90銭台まで付けた後、上値の重さに東京午後に108円80銭前後まで調整が入ったが、米債利回りの上昇もあってドル買いの動きが一時強まった。
 しかし、109円台での買いに慎重な姿勢が見られ、欧州株が序盤冴えない動きを見せたこともあり、利益確定の売りが広がり、頭を抑えられる形で108円70銭割れまで値を落とした。

 一方目立ったのはポンドの上昇。先週末から買いが目立ったポンドドル。2月に1.42台を付け、値を落とした後は1.4000前後が重くなる展開が続いていたが、週末を前に1.40台にしっかり乗せると、週明けは買いが広がり東京午前ん委1.4040台まで。その後いったん調整が入ったがロンドン勢が本格参加してくるとポンド買いの動きが加速し、1.41台にしっかり乗せて、その後もポンド高の動きに。
 
 ポンド円も東京午後の152円60銭前後から上昇。朝方に153円40銭台を付けた後、ドル円の下げもあって153円11銭前後まで下落も、その後ポンド買いが広がる中で153円台半ばを超える動きに。

 ポンドに関しては、6日に行われたスコットランド議会選挙の開票が8日に終了し、スコットランド国民党(SNP)が単独過半数をとれなかったことがポンド買いに。SNP及びスコットランド緑の党の独立賛成派で過半数を超えたもの、一部で両派の圧勝が期待されていたほか、SNPが単独過半数をとることで独立への機運が高まるとの見方があった分、安心感につながったと見られる。

 ユーロドルは振幅。ドル買いの動きもあり、序盤に1.2130台まで下落も、その後のポンド高などに押されて1.2170台に。ユーロ円も132円20銭台から132円50銭超えまで上昇する場面が見られたが、ドル円の調整もあってその後は値を落とし、132円20銭前後まで。

 米最大のパイプラインがランサムウェア攻撃を受けて操業停止となっている問題を受けて東京午前に上昇を見せたNY原油先物。いったんの調整を経て、ロンドン序盤にも買いが入る場面が見られたこともあり、カナダ買いが一時優勢に。ドルカナダは1.21を割り込む動きが見られた。その後はNY原油の調整が入ったこともあって値を戻し1.2120台を付けるなどの動きに。

MINKABU PRESS 山岡和雅

 

このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。

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