大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 29720 +50 (+0.16%)
TOPIX先物 1952.5 +0.5 (+0.02%)
シカゴ先物 29695 +25
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
8日の米国市場はNYダウ、S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。新規失業保険申請件数は前週比1万6000万件増の74万4000件と予想外に増加したことが嫌気され、寄り付き後に軟化する場面も見られた。しかし、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が国際通貨基金の討論会において「インフレが制御不能になるリスクは懸念していない」との見解を示したことが、長期金利の低下に繋がると、ハイテク株主導で切り返す形となった。
シカゴ先物清算値は大阪比25円高の2万9695円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比40円安の2万9630円で始まると、一時2万9550円まで軟化。しかし、引き続き2万9500円近辺では下げ渋る形となり、2万9500円~2万9600円辺りでのレンジ推移に。米国市場の取引開始後にはこのレンジを上放れ、引けにかけて上値を切り上げる形から2万9730円まで上昇幅を広げている。その後は高値圏で保ち合い、2万9720円で取引を終えた。
本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い優勢のスタートが見込まれる。長期金利低下によるハイテク株上昇の流れを引き継ぐ形が見込まれるほか、通期業績予想の上方修正を発表したファーストリテイリング <9983> がADR市場で上昇していることも手掛かり材料になりそうだ。しかし、ファーストリテイリングの修正値はコンセンサスの範囲内であるため、買い一巡後は次第にこう着感を強めてくる可能性も想定され、インデックス買いの勢いも限られよう。
日経225先物は2万9500円水準での底堅さは確認されたものの、5日移動平均線(2万9776円)に上値を抑えられる状況であり、週末要因もあって様子見姿勢に向かいやすい。そのため、ポジションは傾けづらく、NTロングによるスプレッド狙いを継続。
なお、引き続きアルケゴス絡みの処分売りに伴う需給変化には注意しておきたい。さらに、新型コロナウイルス感染症を巡って、政府は今夜にも東京、京都、沖縄の3都府県に「まん延防止等重点措置」の適用を決定する方針である。アルゴリズム発動により短期筋がショートを仕掛けてくる動きも可能性として警戒する必要があり、これも積極的な売買を手控えさせる一因となる。
株探ニュース
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