先週は、12日(木)まで8日続伸で、29年ぶりの25500円台へ。週末反落
先週の予測では、先週は引き続き先物主導の上昇のため反動安に注意とし、週始めは民主党のバイデン氏が勝利確実になったとし、時間外での米株先物高やアジア株高も加わって大幅高となり、そのまま8日連騰となり、12日(木)は、29年ぶりに25520円となりました。しかし、さすがに週末の13日(金)は、前日の米株式が反落したこともあり、日経平均は一時▲305円の25215円まで下落し、終値は▲135円の25385円と9日ぶりの反落となりました。
11月9日(月)は、前週末のNYダウは反落していましたが、米株先物高で買い先行となり、△243円の24568円で寄り付き、後場には△637円の24962円まで上昇し、終値では△514円の24839円でした。先物の買い戻しと先物のヘッジ買いが指数を押し上げています。
10日(火)は、前日の米国市場でバイデン氏の当選がほぼ確実として株式市場が急騰し、NYダウは一時△1610ドルの29933ドル(9ヶ月ぶり史上最高値)まで上昇し、終値では△834ドルの29157ドルとなったことで、日経平均は△247円の25087円で寄り付き、一時25279円まで上昇し、前引けは△268円の25108円と29年ぶりに25000円台を回復しました。しかし、後場になると利益確定売りで上げ幅を縮小し、時間外での米株先物も安かったことで、一時マイナスをつけましたが、終値は△65円の24905円と6日続伸となりました。
11日(水)は、前日の米株式はマチマチの動きでしたが、ファイザー社のワクチンの開発期待が続き、△240円の25145円で寄り付き、時間外での米株先物の上昇も加わって、後場には△495円の25401円と上げ幅を拡大し、終値でも△444円の25349円と7日続伸し、91年6月以来の25000円台の高値水準となりました。
12日(木)は、前日の米株式はNYダウは小反落だったもののナスダックは大幅上昇となったことで△89円の25439円で寄り付き、△238円の25587円まで上昇しました。しかし、やや円高となったことで上値は重くなり、後場は一時下げに転じましたが、大引け間際に先物にまとまった買いが入り、引き締まって△171円の25520円と8日続伸となりました。この日の騰落レシオをみると、日経平均は△171円の上昇にもかかわらず、値下がり数1365、値上がり数735と値下がり数が圧倒的に多くなっています。これは、一部の指数に影響を与える銘柄が買われて指数が引っ張られていますので注意が必要です。今回、当面の天井を打つかどうかは分かりませんが天井に近い時によく起こる現象です。
13日(金)は、前日の米国市場は、欧米のコロナ感染者数の拡大を嫌気し3指標そろってマイナスとなったこともあり、日経平均は▲115円の25405円で寄り付き、利益確定売り先行となりました。8日間の連騰で約2500円超えの上昇をしており、一時、後場には▲305円の25215円まで売られました。しかし、売り一巡後はETF買いの思惑もあって、下げ幅を縮小し▲135円の25385円で引けました。11月のSQ値は25480円でしたので、終値ではSQ値を下回って引けました。
この日の引け後の米国市場は、3指標そろって反発となりました。新型肺炎感染者が15万人を超える過去最高を記録したものの、ファイザー社のコロナワクチンの普及期待で来年以降は景気回復が期待できるとして株式市場は大幅上昇となりました。S&Pは△48Pの3585Pと終値で2ヶ月ぶりの史上最高値を更新しました。
今週は、25000円台の値固めの動きか
今週は、目先ちょっとしたスピード調整があってもおしくないと思っていますが、先週末に米国株式が、過去最高の新型肺炎感染者15万人超えを無視して、ワクチン期待で上昇しており、これを受けて日本株式もすぐにNYダウに連動することになりそうです。ただし、為替が104円台半ばの円高進行になっており、これが継続すれば上値は重くなるといえます。
12日(木)までの8連騰は、13日(金)が先物とオプションの清算日であり、これに絡んでショートカバー(買戻し)やストップロスも入り、買いが加速した結果、約2500円を超える上昇となりました。もし、スピード調整があっても11月下旬になると年末商戦への期待も出てきますが、新型コロナ感染再拡大やトランプ大統領の言動がおとなしくなったとはいえ、まだ言動には注意が必要です。当面のピークも、昨年の10月2日の24448円の高値から1年が経過し、サイクル的には、12月、1月ごろ当面のピークとなってもおかしくありません。当面の上値のフシは心理的フシである26000円となります。
本日16日(月)は、先週末のNYダウが△399ドルと大きく上昇して終わっていたことで、△266円と高寄りし、その後もジリジリと上値を伸ばし、後場も買い優勢となり大引けは△521円の25906円と26000円に接近して引けました。
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(指標)日経平均
先週は、日米ともに株価先物主導による上昇であり、反動安に注意としました。
結果的には、NYダウの上昇に引っ張られ、日経平均は出遅れ感もあって11月12日(木)まで8連騰で約2500円を超える大幅上昇となり、ザラ場では25587円まで上昇し、終値でも△171円の25520円と29年ぶりの25500円台のせとなりました。そして週末の13日(金)は、▲305円の25215円まで下げて▲135円の25385円と9日ぶりの反落となりました。
今週は、スピード調整も想定されますが、先週末に米国株式は再び上昇を開始したことで、日経平均もつれ高する可能性が高いといえます。ただし、やや円高となっていますので、上値は限定的で25000~25700円のゾーンでのもみあいを想定します。
(指標)NYダウ
先週の予測では、バイデン氏が勝利確定の中、民主党が上院を支配できなければ、大規模な増税や規制強化はネジレ議会では後退するため、株式市場にとっては好ましい状況となって株価は堅調な動きが続くとしました。
結果的に週始めの11月9日(月)は、バイデン氏の勝利確定とファイザー社によるコロンワクチンの開発成功から、NYダウは一時△1610ドルの29933ドルと9ヶ月ぶりに史上最高値を更新し、△834ドル29157ドルで引けました。その後、2日ほど続落しましたが、週末の11月13日(金)は、コロナワクチンの普及期待が続き△399ドルの29479ドルで引けました。
今週は先週の動きを見る限り、不透明要因だった大統領選もバイデン新政権への移行もメドがたち、来年度の景気回復を織り込む動きが続きそうです。来年の上半期にもワクチンが承認されて供給体制が整えば米国民にワクチンを配布する計画です。一方でパウエル議長を始めECBのラガルド総裁や英中銀総裁は、ワクチン開発の進展は歓迎するものの、経済の回復には時間がかかると慎重な見解です。楽観論で相場が上昇してきていますが、それは金余りの結果であり注意が必要です。
(指標)ドル/円
先週の予測では、バイデン氏の勝利確実の見方から、株式市場は上昇したものの、トランプ大統領が法廷闘争に向けて準備を進めていることから、政局不安が高まっているとしました。
結果的には、残る選挙区でも次々とバイデン氏が勝利をものにし、トランプ大統領の抵抗が弱まってしまいました。先々週まで103円台だった円高も105円台の円安に戻っていましたが、週末11月13日(金)は、ミシガン大学消費者信頼感指数の低下でドルが売られ104.64円で引けました。
先週はドル買いが優勢でしたが、今週はウイルスの感染再拡大を警戒して、ドルが上げ渋りとなりそうです。米国ではウイルスの感染拡大が最高水準にあり、リスク選好的なドル買い・円売りが広がる可能性は小さく、トランプ大統領もまだ敗北を認めていませんが、市場参加者の多くは民主党政権への移行を織り込みつつありますので、リスク回避的な取引も縮小しつつあります。103.5~105.5円のレンジを想定。
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