リスク選好主体の米ドル安が進行中
【注目ポイント】下降三角形型・下値支持線(=104.000円)割れ
【見通し】次の下値ターゲットは「103.000円」を想定
【投資戦略アイデア】「戻り売り」
本稿執筆(6日午前8時)時点における米大統領選挙開票状況は、バイデン氏:253人、トランプ氏:213人(ロイター)となっており、依然としてバイデン氏優勢の状況に変化はありません。
そんな中、議会選挙に関しては、上院:共和党、下院:民主党が優勢となっていることから、マーケットでは「ねじれ議会に伴う大規模な政策変更阻止観測」→「リスク選好の株高・米ドル安」の流れを受け、直近の米ドル/円は、三角保ち合い・下降三角形型における下値支持線(=104.000円)を割り込む動き(上図黄色丸印)となっています。
上図チャートを見ると、1) 21日MA(移動平均線)が右肩下がりであること、2) 遅行スパンがローソク足を下放れる“逆転”となっていること、3) ローソク足の上方に赤色の雲(=抵抗帯、先行スパン)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして、4) DMI(方向性指数)で-DI>+DIとなっている(上図青色点線丸印)ことから、米ドル/円・日足チャートでは、典型的な下降トレンドを示すチャート形状となっています。
上記メルクマールとともに、上述の通り、下降三角形型における下値支持線(=104.000円)をローソク足が下回っていること、また、BB・±2σラインが21日MAに対して拡張する“エクスパンション”となっていることを合わせると、これからの時間における米ドル/円はもう一段の下値追いとなる可能性も。その場合は、心理的な節目である「103.000円」を次の下値ターゲットとして想定すべきでしょう。
一方で、6日時点のローソク足はBB・-2σライン(≒103.663円)を下回る動きとなっていることから、「アンダーシュートの修正」→「一旦の戻りフロー」となる可能性も視野に入れるべきでしょう。ただし、そのケースでは、従前下値支持線として機能してきた「104.000円」ラインが上値抵抗線となる可能性も。多少のオーバーシュートは想定しつつ、当面の米ドル/円は「戻り売り」方針がワークしそうです。
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