今週は、休日中の欧米株安後の3日間は、9月配当取りで下値は堅い

著者:出島 昇
投稿:2020/09/23 17:34

先週は、週初めに注目した23580円を終値で突破できず、再び23000円台前半のもみあいへ

 先週の予測は、引き続き23000円水準での値固めが続きそうだとしました。NYダウは高値圏でのもみあいになって上値の重い動きをしているものの、このところNYダウが下げても日経平均は23000円台でしっかりしています。これは管政権への期待で外国人も押し目買いをしだしていることや日本銀行がETF買いで下値を支えているとの見方もあります。

 これまで23100~23600円のゾーンで上値のフシが23600円水準になっているとし、9月3日に23580円まで上昇したことで、次の上昇で23580円を突破できれば24000円が視野に入ってくるとしました。

 結果的に、先週は14日(月)に23582円まで上昇しましたが、終値では23559円となって23580円を終値では突破できず、その後は17日(木)の23272円まで下げてもみあい、終値は23319円でした。週末の18日(金)は4連休前に手控えムードで△40円の23360円と小反発でした。

 9月14日(月)は、前週末の米国市場は、マチマチの動きでしたが、ソフトバンク株が1銘柄で日経平均の終値△152円の23559円のうち△113円の上昇に寄与しました。ソフトバンクは保有する英半導体設計アームの全株式の売却発表で急騰し、日経平均の上昇に△113円寄与しました。これによって日経平均は一時△175円の23582円と7ヶ月ぶりに23500円台を回復しました。

 15日(火)は、前日の米国市場はコロナワクチン開発期待やアップルやテスラなど主力ハイテク株の反発で3指標そろって大幅高となりましたが、日経平均は米株の上昇を織り込んで上昇していたことで、一時▲207円の23351円まで下落し、終値は▲104円の23454円と4日ぶりの反落となりました。

 15日(水)は、前日の米国市場は引き続いて堅調となったものの、為替が1ドル=105円台前半の円高となったことで、一時▲57円の23397円まで下げましたが、その後、小幅にプラスに転じて推移し、△20円の23475円で引けました。

 17日(木)は、前日の米国市場でパウエル議長の会見で「景気回復にはさらなる財政投資が必要」と発言したことで、ドル売りが強まり再び主力ハイテク株に売りが強まり、これを受けて日経平均は▲58円の23416円で寄り付き、後場には▲203円の23272円まで下げて終値は▲156円となりました。

 ただし、値下がり銘柄数931銘柄に対して値上がり銘柄数1116銘柄となっており、ハイテク株の一部が売られたことを示しています。

 18日(金)は、前日の米国市場は主力ハイテク株の売りが続き3指標そろって反落したものの、この日の日経平均はしっかりした動きで、一時△79円の23398円まで上昇し、その後は一時マイナスに転じるものの、戻り売りは限定的で△40円の23360円と小反発で引けました。

 18日(金)の米国市場では、3指標そろって下落となりました。NYダウは朝方△44ドル上昇したものの、その後▲414ドルの大幅下落となり、引けは▲244ドルの27657ドルでした。年初来から上昇してきたアップルなどの主力ハイテク株の利益確定売りが続き、ティックトック、ウィーチャットなどアプリのダウンロードを20日(日)に禁止するということで米中対立激化懸念が高まったほか、追加経済対策の遅れ、ワクチンの配布開始の遅れが嫌気されました。シカゴの日経先物は為替が一時104.26円まで進んだこともあり▲120円の23100円となっていました。

 日本市場が連休中の21日(月)のNYダウは急落となりました。英国でコロナ感染拡大によるロックダウンの可能性から欧州株が急落し、これにつれてNYダウも一時▲942ドルの26715ドルまで下げ、終値は▲509ドルの27147ドルとなって、柴田罫線で売転換となりました。為替は一時、1ドル=104.00円の円高となり、終値は104.08円でした。シカゴの日経先物は▲410円の22810円でした。

 22日(火)の日本市場の4連休最終日の米国市場は、アマゾンの投資判断引き上げやパウエル議長が議会証言で必要な支援はすると発言したことで安心感から3指標そろって反発しました。NYダウは△140ドルの27288ドルでした。シカゴの日経先物は▲335円の22885円となっていました。

今週は、休日中の欧米株安後の3日間は、9月配当取りで下値は堅い

 今週は、日本が休日中の21日(月)、22日(火)に欧米株安(特にNYダウは一時▲942ドル)となったことで、売り先行となり、米株式、為替を睨みながらの残り3営業日の展開が想定されます。NYダウは21日(月)に柴田罫線で売転換となっており、今後の米株式の動きによっては23000円を切ってくることが考えられます。今週は来週の月曜日には配当再投資に伴う先物買いが期待されるため、下値をサポートするが来週の29日の配当後には、米株が下落すればストレートに影響を受ける可能性が高いといえます。

 本日23日(水)は、21日(月)にNYダウは急落したものの、昨日は盛り返し△140ドルと上昇して引けていましたが、日経平均は▲115円の23245円と安く寄り付きましたが、後場になるとジリジリと上げ幅を拡大して▲13円の23346円と小幅安で引けました。

出島式ズバ株投資情報ブログ
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(指標)日経平均

 先週の予測では、9月3日の23580円を一気に突破できれば24000円も視野に入ってくるとしましたが、14日(月)に23582円とザラ場の高値を更新したものの、終値では23559円となりました。その後は上値の重い展開となり、23272円まで下げてもみあいが続き、週の終値は23360円となりました。

 今週は4連休のあと3営業日のため、主力ハイテク株の値動きや為替相場を睨んで様子見が想定されます。23000円台の値固めが続くかどうか注目となります。

 4連休中の21日(月)の米国株式は英国で感染再拡大でロックダウンの可能性から欧州株が大幅安となったのをきっかけに、NYダウは一時▲942ドルの26715ドルとなり、終値では▲509ドルの27147ドルとなりました。為替は一時、1ドル=104円までの円高となり、シカゴの日経先物は▲410円の22810円でした。
 

 

(指標)NYダウ

 先週の予測では、追加の経済政策の遅れ、中国のアプリであるティックトックを巡る問題からの米中対立激化懸念となって高値圏での上値の重い展開が続くとしました。

 結果的には、主力ハイテク株の利益確定売りが続き、ティックトックやウィーチャットなどアプリのダウンロードを日曜日に禁止で米中対立激化懸念の高まり、追加経済対策の遅れ、ワクチンの配布開始の遅れを嫌気し、NYダウをはじめ3指標は3週続落となりました。NYダウも週末の9月18日(金)は▲414ドルの27487ドルまで下げて終値は▲244ドルの27657ドルと続落して引けました。

 先週FRBのパウエル議長がバランスシートのこれ以上の拡大に慎重な発言をしたことで、投機色が高まっていたハイテク株は引き続き伸び悩む可能性があります。又、中国のティックトック、ウィーチャットが20日よりダウンロード禁止のため米中対立の激化懸念もあり、相場の上値はますます重くなってきます。9月10日の27447ドルを引線の終値で切ってくると柴田罫線では久しぶりに売転換が出てくることになり注意が必要です。

 日本市場が連休中の21日(月)にNYダウは欧州株安をきっかけに一時▲942ドルの26715ドルまで下げ、終値は▲509ドルの27147ドルの急落となり、想定した売転換となりました。22日(火)はNYダウは反発し△140ドルの27288ドルでした。
 

 

(指標)ドル/円

 先週の予測では、9月15~16日のFOMCで追加の金融緩和につながる議論があれば金利先高感が後退し、円高が進む一方、管政権はアベノミクス継続で安心感が期待されリスク回避の円高は抑えられもみあいを想定しました。

 結局、FOMCでの会合で政策金利の据え置きが決定され2023年までゼロ金利が維持される見込みとなったことで次第にリスク回避のドル売り・円買いが優勢となり、18日にはドル・円は一時104.28円までドルが売られ円高が進行し引け値は104.57円でした。

 今週は先週のFOMCで2023年までゼロ金利の継続が予想され、ドル安・円高の流れとなったが、ほぼ市場観測に沿った議論だったことで優先的にドル売り圧力は多少弱まると予想されます。対欧州通貨でのドル買いが支援材料となってドルは底堅い動きとなることが想定されます。又、米株式の先高感は消えていないのでドル買い材料もでてきます。

 日本市場が4連休中の21日(月)に欧州株式が大幅安となったのをきっかけに、NYダウが一時▲942ドルで終値は▲509ドルの27147ドルとなりました。これにつれて為替は一時104.00円のドル安・円高となりましたが、引け値では104.68円でした。22日(火)は104.94円まで戻しやや円安となっています。
 

 

配信元: みんかぶ株式コラム