NY株式市場(31日)米議会の紛糾で失業保険の特別加算措置は期限切れか⁈–好決算のキャタピラーに注目
31日のニューヨーク株式市場でダウ平均は買い戻し優勢で取引が始まりそうだ。
前日の夕方にGAFAが揃って発表した4–6月期決算では、アップル、アマゾン、フェイスブックが軒並み市場予想を上回る好決算を発表したことからIT・ハイテク株に対する業績回復期待が高まりそうだ。アメリカ株式市場は、前日の下げでIT・ハイテク株中心に買い戻し圧力が高まりやすいことも追い風となる。
ダウ平均構成銘柄では、アップルが時間外取引で堅調に推移。同じくダウ平均構成銘柄では、取引開始前に決算発表したキャタピラーが、EPS・売上高ともにアナリスト予想を上回ったことから時間外取引で上昇していることもダウ平均の押し上げに寄与するだろう。
ただ、前日に発表された4–6月GDPが戦後最悪となったことからアメリカ景気のV時回復に対する不透明感が払拭できていない上、31日で期限切れとなる失業保険の特例加算額をめぐりアメリカ議会では与野党協議が紛糾。新型コロナウイルス対策の追加案自体の法案成立が8月にずれ込む異例の事態になりつつある。個別に低調な決算を発表したアルファベットは売りに押されてGAFAの株価は業績動向で明暗が分かれることになりそうだ。
ダウ平均は、GAFA決算を受けたナスダック総合株価指数が上昇する流れにつれるかたちで底堅さを意識しつつ、景気の先行き不安がまとわりつくことから上値追いには慎重さを持って臨みたいところだろう。31日のアメリカ株式市場では、アメリカ議会から伝わる新型コロナウイルス法案や大詰めを迎えた与野党協議に関するニュースフローの内容次第で相場の地合いに変化がもたらされることも想定しておきたい7月相場の最終日となる。
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