10日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。中国株安が欧米市場に波及すれば、リスク回避的な円買いが先行しよう。一方で、米最高裁のトランプ大統領への財務記録開示も注視され、週末に向け有事に備えたドル買いが見込まれる。
本日アジア市場では、このところ連騰が注目されていた上海総合指数など中国株が下げに転じたことで、リスク選好ムードが後退。市場では2015年の中国株の乱高下が想起され、足元の調整売りにやや過剰な反応をみせている。また、欧米株式先物の軟調地合いを受け日経平均株価も下げ幅を徐々に拡大し、リスク回避的な円買いが主要通貨を下押ししている。一方、香港国家安全維持法の運用をめぐる豪中関係の悪化や米仏通商摩擦などへの懸念で安全通貨のドルも買われ、ドル・円は107円を割り込んだものの、大幅安は回避された。
この後の海外市場でも、同様の展開が想定される。中国株安に欧米市場が追随し、リスク回避の円買いが先行しそうだ。前日発表された米国の新規失業保険申請件数は前回よりも減少したが、改善ペースの鈍化を受け今後の回復の遅れを警戒した株安や長期金利の低下はドル買いを後押しする見通し。一方、米連邦最高裁がトランプ大統領に対し納税申告書を含む財務記録の開示を命じたことも、今後の政権運営の不透明感を招く要因として注視される。材料難のなか、新型コロナウイルスの感染再拡大など週末の有事に備えドルは下げづらい。
【今日の欧米市場の予定】
・21:30 米・6月生産者物価指数(前月比予想:+0.4%、5月:+0.4%)
・21:30 カナダ・6月失業率(予想:12.1%、5月:13.7%)
・EU財務相理事会
<FA>
本日アジア市場では、このところ連騰が注目されていた上海総合指数など中国株が下げに転じたことで、リスク選好ムードが後退。市場では2015年の中国株の乱高下が想起され、足元の調整売りにやや過剰な反応をみせている。また、欧米株式先物の軟調地合いを受け日経平均株価も下げ幅を徐々に拡大し、リスク回避的な円買いが主要通貨を下押ししている。一方、香港国家安全維持法の運用をめぐる豪中関係の悪化や米仏通商摩擦などへの懸念で安全通貨のドルも買われ、ドル・円は107円を割り込んだものの、大幅安は回避された。
この後の海外市場でも、同様の展開が想定される。中国株安に欧米市場が追随し、リスク回避の円買いが先行しそうだ。前日発表された米国の新規失業保険申請件数は前回よりも減少したが、改善ペースの鈍化を受け今後の回復の遅れを警戒した株安や長期金利の低下はドル買いを後押しする見通し。一方、米連邦最高裁がトランプ大統領に対し納税申告書を含む財務記録の開示を命じたことも、今後の政権運営の不透明感を招く要因として注視される。材料難のなか、新型コロナウイルスの感染再拡大など週末の有事に備えドルは下げづらい。
【今日の欧米市場の予定】
・21:30 米・6月生産者物価指数(前月比予想:+0.4%、5月:+0.4%)
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