NY株式市場(8日)ダウ平均は5日高値を視野に取引スタートへーニューヨーク市が第一段階の経済活動を再開
週明け8日のニューヨーク株式市場でダウ平均は、買い先行で取引が始まりそうだ。寄り付きで再び2万7200ドル台を回復したあとは、5日の日中高値(2万7338ドル)を伺う局面もあるだろう。
先週末に発表された5月の雇用統計で雇用情勢の大幅な改善が示されたことから、アメリカ経済の底打ちからV字回復への期待が継続している。特に8日はニューヨーク市が第一段階の経済活動を再開することも、景気回復への期待感を後押ししそうだ。第1段階の再開では建設や小売店などの一部営業が認められ、経済活動が正常化へ向かう第一歩となる。
週末に首都・ワシントンのホワイトハウス前で抗議デモが行なわれたものの、トランプ大統領はワシントンに展開していた州兵の撤収を命じたという。ニューヨーク市では夜間外出禁止令が1日前倒しで解除され、事態の終息に向けた兆候を伺わせる状況だ。
一方でダウ平均は、先週末までの5日続伸で1700ドル以上上昇した反動から、手仕舞い売りも出やすい相場環境だ。明日から始まるFOMCを前に様子見姿勢が強まりやすいことも想定しておきたい。
8日のダウ平均は、急ピッチな上昇に対する警戒感から買い一巡後は戻り売り圧力が意識されよう。5日の日中高値(2万7338ドル)を取りきるには、もう一段の買い手がかりが必要な局面でもある。ダウ平均に先行する形で史上最高値を捉えたナスダック指数や個別に過去最高値を更新した主力IT・ハイテク銘柄を中心に利益確定売りをどの程度、こなせるのか。相場上昇のピーク感を探る上でも注視したいタイミングだ。
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