日立金属(5486)グロースからバリューへの物色変化で戻り試す◆あすなろ投資顧問 加藤あきら◆

著者:加藤あきら
投稿:2020/05/28 08:28

グロースからバリューへの物色変化で戻り試す

【事業内容】
 電子材料向けの高級特殊鋼から自動車関連部材向けの産業機器材料、さらに航空機や鉄道、通信用電線・ケーブルなど産業インフラ分野における素材製品を展開。世界首位級のネオジム磁石をはじめ、高シェアを誇る高機能材料を手がけ、EV向け磁性材料や高級鋼板向け鋳造ロールの増産にも着手。

【業績面】
 業績面においては従来の決算発表予定をコロナウイルス影響から5/27に変更、昨日発表された前期実績は売上高が前々期比13.9%減収、営業利益以下は大幅に落ち込み赤字転落となった。3Q(10-12月)は黒字転換であったが、期末(1-3月)は再び赤字計上を迫られた。2Qで磁性材料事業における巨額の減損を埋めることが難しかったとみられる。一方、今期は下期以降での回復を前提に減収、利益面は赤字縮小の計画を打ち出した。

【株価動向】
 株価は3/23に安値951円をつけて底這いの展開から、足元ではバリュー株見直しの動きも手伝って戻りを試す展開。上記決算内容からは厳しい経営環境が窺えるものの、業績面においてはこれ以上落ち込みようが無い前期ボトムとの見方から、足元の売り物を吸収して見直し買い優勢の展開になると予想する。あとは売上影響の大きい半導体・自動車・工作機械の市況回復次第で先行き見通しも好転してくる可能性もあるだろう。

配信元: 達人の予想

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