雇用統計と新予算報道でポンド相場が振幅、ドル円109円台後半=ロンドン為替概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2020/02/18 20:26
雇用統計と新予算報道でポンド相場が振幅、ドル円109円台後半=ロンドン為替概況

 18日のロンドン市場は、ポンド相場が振幅した。序盤はリスク回避の動きが先行。アップルが新型ウイルスの影響で中国での生産が滞っていることで、四半期売上目標は未達としたことで時間外取引で同社株が大幅安となり、市場全体のムードの重石となっている。アジア株が総じて下落した流れを受けて、米株先物や欧州株も下落している。ドル円、クロス円ともに上値重く推移している。ただ、一段安の動きは限定的。そのなかで、ポンド相場の振幅が目立った。英ILO雇用統計の発表を控えてポンド売りが先行、ポンドドルは1.29台後半、ポンド円は142円台前半に下落した。雇用統計では雇用者数の伸びは予想を上回ったものの、賃金の伸びが鈍化、一時ポンドが一段安となった。しかし、その後は下げ一服。スナック新英財務相が3月11日に予算を発表するとツイート。市場には再び積極財政への期待が高まった。ポンドドルは1.30台前半、ポンド円は一時143円台乗せとなり、この日の高値を更新した。

 ドル円は109円台後半での取引。東京早朝にアップルが新型ウイルスの影響で中国での生産が滞っていることで、四半期売上目標は未達としたことで時間外取引で同社株が大幅安となり、市場全体のムードの重石となっている。アジア株が総じて下落した流れを受けて、米株先物や欧州株も下落。ドル円は東京朝方に109.66レベルまで下落し、その後は109.80レベルには届かなかった。ロンドン序盤には再び109.60台へと軟化したが、安値は広げず109.70近辺での揉み合いに。

 ユーロドルは1.08台前半での取引。1.0830近辺での揉み合いが続く中で、一時1.0822レベルまで安値を広げた。ユーロ円は東京午後の戻りは119円台に届かず、ロンドン序盤には再び軟化。一時118.72レベルまで安値を広げた。この日発表された2月のドイツZEW景況感指数は8.7と予想外に弱い数字となった。事前予想21.5、前回の26.7を大きく下回った。ZEWは、中国での新型ウイルス感染拡大が世界貿易に与える影響がセンチメント指数大幅低下の原因とした。

 ポンドドルは1.30台前半での取引。序盤はリスク回避ムードや英雇用統計への警戒感から売りが先行した。ポンドドルは1.29台後半、ポンド円は142円台前半に下落した。10-12月の英ILO雇用統計では雇用者数の伸びは予想を上回ったものの、賃金の伸びが鈍化、一時ポンドが一段安となった。ポンドドルは1.2971レベル、ポンド円は142.32レベルまで下落。しかし、その後は下げ一服。スナック新英財務相が3月11日に予算を発表するとツイート。市場には再び積極財政への期待が高まった。ポンドドルは1.30台乗せから1.3038レベルへと急伸、ポンド円は一時143円台乗せなど、この日の高値を更新した。
 
MINKABU PRESS 松木秀明

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