NYコラム(11日)ダウ平均は再び過去最高値を試す−FRB議長証言に注目

著者:加藤裕一
投稿:2020/02/11 22:22

▶︎NY株式市場(11日)ダウ平均は買い先行でスタートへ−サンダース氏優勢か

11日のアメリカ株式市場でダウ平均は過去最高値を試す展開となりそうだ。

引き続き、中国政府による追加の景気刺激策に対する期待感が根強くなりそうだ。

中国・上海総合指数は6日続伸となった。20日には中国人民銀行が政策金利を引き下げるとの観測が台頭している。

ダウ平均は6日に付けた終値ベースの史上最高値(2万9379ドル)を寄り付きで試すことになるだろう。

米国10年債利回りが、時間外で一時1.6%台に乗せる場面があった。3カ月物米財務省短期証券との逆イールドは再び解消に向かっている。株式市場には追い風で、11日は相場全体落ち着いた値動きが期待されよう。

アメリカではパウエルFRB議長が議会証言する。証言内容はこれまでの発言を踏襲するものとみられる。

焦点は、質疑応答で、足もとの景気認識や金融政策の先行きについてハト派的な発言との受け止めが広がれば、株式市場が敏感に反応することも想定しておきたい。

アメリカ大統領選挙では、ニューハンプシャー州で野党・民主党の予備選挙が、日本時間午後8時から始まっている。

アイオワでは、ブティジェッジ氏がトップで、バーニー・サンダース氏は僅差で2位となった。

ニューハンプシャー州では、バーニー・サンダース氏が優勢と伝わっている。前回2016年もニューハンプシャーで勝利したサンダース氏は若者を中心に根強い人気を集めているという。

株式市場では、左派色の強い新政権の誕生にネガティブな見方が支配的なことから、投票結果を見守る必要がある。

投票結果は、取引終了後に判明する見通しだ。
加藤裕一
米国株ストラテジスト
配信元: 達人の予想