NYコラム(28日)ダウ平均は買い戻し先行−世界株安の流れに一旦歯止めかけるか⁈

著者:加藤裕一
投稿:2020/01/28 21:32

▶NY株式市場(28日)ダウ平均は2万8600ドル台回復へ−相場の反発力を試す

28日のアメリカ株式市場でダウ平均は買い戻し先行でスタートへ。

ダウ平均は、前日までの5日続落で下落幅は810ドルに達した。 特に27日は453ドル安となり、年明け以降の上昇分を帳消した。

28日は直近の株価急落からの反動で買い戻される展開となり、世界的な株安の流れに一旦歯止めを掛けることになりそうだ。

中国で発生した新型ウイルスに関する新たなニュース・フローには、引き続き、警戒を要する。

日本では28日の夕方に中国・武漢への渡航歴がない新型ウイルスの感染者が確認された。国内で感染者からうつされた可能性があるという。アメリカ国内でも、引き続き同様の事例に対するマーケットの反応は敏感に成らざるを得ない。

28日の取引終了後には、アップル決算を控えている。29日以降は、アップル決算で仕切り直しができるかどうか、まずは、落ち着きどころを探りながら押し目を拾う展開となるだろう。

▶︎ダウ平均は27日の急落局面で割り込んだテクニカル水準まで戻りを試す。

短期的急落後の買い戻し局面では、テクニカル水準が戻りのめどとして意識されやすい。

急落した前日の取引でダウ平均は、売り一巡後に2万8600ドル前半でしつこく戻り売りに押されて引け味の悪さが残った。28日は寄り付きの買い戻し局面で前日に戻りを押さえられた2万8600ドル台を試すことになる。

2万8800ドル台には、25日移動平均線(2万8802)や20日移動平均線(2万8877ドル)が集中するゾーンが控えている。

相場全体の下方バイアスを打ち消すためにも、28日はダウ平均の反発力が試されそうだ。
加藤裕一
米国株ストラテジスト
配信元: 達人の予想