ジェイ・エス・ビー Research Memo(6):更なる増収増益を見込むが、会社予想を上回る着地の可能性も

配信元:フィスコ
投稿:2020/01/23 15:06
ジェイ・エス・ビー<3480>の今後の見通し

● 2020年10月期の業績見通し
ここ数年の大学・短期大学の進学率の上昇傾向、学生数の増加傾向を受け、今後も引き続き同社グループの属する市場環境は比較的良好に推移するものと考えられる。2020年10月期は、同社グループの掲げる中期経営計画の最終年度となるが、各種経営数値目標は超過達成を継続する見通しである。主力の不動産賃貸管理事業を中心に、同社グループの独自ノウハウを投入した高付加価値の自社物件開発をはじめ、市場競争力の高い新規物件開発により、多様化するニーズに適応した運営体制をより一層推進する。また、大手デベロッパーとの連携を引き続き積極的に展開し、幅広くサービス提供が行える事業運営の強化に努める。一方、高齢者住宅事業では、2019年10月に運営を開始した「グランメゾン迎賓館大津大将軍」の初期段階にかかる採算性の鈍化はあるものの、これまでのM&Aにより取得した各種事業の統合効果の改善、早期での事業収益への貢献を進める。さらに、引き続きドミナント戦略の展開・深化に努め、運営3原則(運営の良質化、サービス提供力向上、高稼働維持)に基づき、介護サービス等の拡充・競争力の強化を図る。同社グループでは、引き続き東京学生ライフグループを傘下に収めた事例のような新たなM&Aを視野に入れた業容の拡大、成長戦略の加速を目指す方針だ。

以上から、2020年10月期の連結業績見通しは、売上高47,125百万円(前期比10.4%増)、営業利益3,730百万円(同8.9%増)、経常利益3,611百万円(同8.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,397百万円(同3.9%増)を見込む。7期連続の増収増益で、営業利益・経常利益は最高益更新を見込んでいる。なお、同社グループでは、主力の不動産賃貸管理事業において、賃貸入居需要の繁忙期である第2四半期(2月〜4月)に新規契約件数が増加することから、営業利益は第2四半期に偏在する傾向がある。

セグメント別には、不動産賃貸管理事業では、物件管理戸数72,000戸(前期比約6,000戸増)、高水準の入居率維持、人員増に伴う人件費負担の増加を想定し、売上高44,117百万円(同10.7%増)、営業利益5,001百万円(同12.6%増)を見込む。また、高齢者住宅事業では、拠点増加に伴い介護サービス関連売上高は増加するものの、人件費・賃借料の増加を想定し、売上高2,483百万円(同7.0%増)、営業利益132百万円(同13.6%減)を見込んでいる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)

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配信元: フィスコ

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