1月特有の動き 今週は買いチャンス到来
米中対立の不安定な状況、ゴーン氏無断出国、IR贈収賄疑惑(安倍政権への不安要素)、大阪やパリで襲撃、ウイルス性肺炎、香港デモ継続拡大など不穏なニュースが続き、正月休みしていた人には「少々びっくり」「大丈夫か?」といった印象になっているだろう。
そこにトランプ大統領指示によるイラク・バグダッドにおけるイラン革命防衛隊の精鋭部隊「コッズ部隊」トップ、カセム・ソレイマニ司令官らへの空爆(司令官らは死亡)とイランの報復含みの応酬だ。
為替は早速反応し、ドル安円高状態になっている。日本の株式市場大発会はこうした背景で始まるので当然、安寄りする可能性が高い。
しかし、情緒的に不安になっては相場では餌食。多角的に事象を見ておきたい。
まず、
① 米軍需産業にとってみればトランプ再選があるかどうかわからない今の時期、在庫セールに相当する武器弾薬消費は歓迎だ。在庫がはければトランプ続投でもそうでなくても次期に新規売り上げが立つ。
② 折から、米供給管理協会(ISM)が発表した昨年12月の製造業総合景況指数は、市場の予想外に低下。景気後退脱却後で最低だった。こうした数字に注目が集まれば選挙を控えるトランプ大統領には不都合だ。よって何か大きなニュースが欲しかったタイミング。
③ 外資は大きく区分すると1-6月、7-12月だ。期首に相当する1月相場が安く始まれば、仕込みには有利。昨年12月のヘッジでいきなり儲かっているケースもあるだろう。安寄りが有利なポジションをとっている投資家には都合がいい。また3月や6月に向け、踏み上げ促進の可能性もある。
④ 為替がドル安円高になっている背景には金利のかからない円を購入し、原資にして稼ごうとする動きを反映していると考えられる。
⑤ 軍司令官といえば先般、台湾で謎の墜落をした軍用ヘリコプター「ブラックホーク」機乗の軍制服組トップ沈一鳴・参謀総長ら8人の死亡がある。中国・環球網では「陰謀説」が指摘され、事故機導入時の総統が国民党の馬英九氏だったことへの批判、中国共産党の風説対策強化など様々な情報が飛び交っている。背後に米中対立を絡ませると風景はまた違った絵図に見えてくる。
⑥ 参考になる相場展開は2017年4月の米軍のシリア攻撃時。
などなどを総合すると今週の日本市場が安寄りすれば大チャンスと考えられる。今週は13日月曜日が休みで買い辛い。安く推移する可能性が高いだけに、前から欲しかった株式があるなら、恰好の仕込み場になる。
【木村佳子の2020年1月6日~12日の日経平均株価予想】
居所の良い水準を
23350円~23450円
±300円あたり
23700円 上値抵抗
22750円 下値支持
日本では6日から株式市場がスタートし、その際、たまっていた海外からの注文が執行されるため、寄付きは想定以上に強い数字になる可能性はある。したがって13日休みを意識し、週内受渡となる8日の日経平均株価がポイント。
イランと米国の報復合戦やカジノIR関連の政界波及の度合い等、不安心理がマックスになった場合は下値支持とした22750円あたりに抵触し、すると日経平均株価1000円下げをメディアが大きく取り上げると思われます。その時を買いスタンスで攻めたいと考えます。
【日経平均株価のおさらい】
■2019年12月23日 (月)
寄付23,921.29
高値23,923.09
安値23,810.82
終値23,821.11
■2019年12月24日 (火)
寄付23,839.18
高値23,853.56
安値23,796.35
終値23,830.58
■2019年12月25日(水)
寄付23,813.59
高値23,824.85
安値23,782.87
終値23,782.87
■2019年12月26日(木)
寄付 23,787.7
高値23,931.51
安値23,775.4
終値23,924.92
■2019年12月27日(金)
寄付23,953.75
高値23,967.18・・・・週間高値
安値23,837.72
終値23,837.72
※27日
日経平均先物=3月物は前日比155円安の2万3770円引け
■2019年12月30日(月)
寄付23,770.93
高値23,782.49
安値23,656.62・・・・週間安値(前週も含む)
終値23,656.62
『『『『『『木村佳子のこの週(前回)の予想』』』』』』
居所の良い水準を23844.687⇒23797.50⇒23595.37とし
上値抵抗 24307.63
~24456.96(米中対立いったん手打ちの期待が増大した場合)
下値支持 23432.72
~22758.40(北朝鮮等、不測事態の際の下値めど)
【1月6日~1月12日 重要イベント】
■ 1月 6日 (月)
〇国内
・大発会
・12月2019年新車販売 (14:00)
〇海外
・中国12月財新サービス業PMI (10:45)
・ドイツ12月サービス業PMI[改定値] (17:55)
・ユーロ圏12月サービス業PMI[改定値] (18:00)
・ユーロ圏11月卸売物価指数 (19:00)
・米12月サービス業PMI[改定値] (23:45)
■1月 7日 (火)
〇国内
・12月マネタリーベース (8:50)
・10年国債入札
・経済3団体共催の新年祝賀パーティー (14:00)
・経済3団体の共同記者会見 (15:15)
・カジノ管理委員会発足
〇海外
・ユーロ圏11月小売売上高 (19:00)
・ユーロ圏12月消費者物価指数 (19:00)
・米11月貿易収支 (22:30)
・米12月ISM非製造業景況指数 (8日0:00)
・米11月製造業新規受注 (8日0:00)
・米3年国債入札
・米コンシューマー・エレクトロニクスショー (ラスベガス~10日)
■ 1月 8日 (水)
〇国内
・週内受渡意識
・11月毎月勤労統計 (8:30)
・12月消費動向調査 (14:00)
〇海外
・ドイツ11月製造業新規受注 (16:00)
・ユーロ圏12月経済信頼感指数 (19:00)
・ユーロ圏12月消費者信頼感指数[確定値] (19:00)
・米MBA住宅ローン申請指数 (21:00)
・米12月ADP雇用統計 (22:15)
・米11月消費者信用残高 (9日5:00)
・米10年国債入札
■ 1月 9日 (木)
〇国内
・週間対外及び対内証券売買契約等の状況 (8:50)
・前々週分・対外及び対内証券売買契約等の状況 (8:50)
・12月輸入車販売 (10:30)
・12月車名別新車販売 (11:00)
・12月オフィス空室率 (11:00)
・生活意識に関するアンケート調査 (13:30)
・ファストリ <9983> が12月国内ユニクロ売上高発表 (15:00過ぎ)
・30年国債入札
〇海外
・中国12月消費者物価指数 (10:30)
・中国12月卸売物価指数 (10:30)
・ドイツ11月貿易収支 (16:00)
・ドイツ11月経常収支 (16:00)
・ドイツ11月鉱工業生産 (16:00)
・ユーロ圏11月失業率 (19:00)
・米週間新規失業保険申請件数 (22:30)
■ 1月10日 (金)
〇国内
・三連休意識
・オプションSQ
・11月全世帯家計調査 (8:30)
・11月景気動向指数 (14:00)
〇海外
・米12月雇用統計 (22:30)
・米11月卸売在庫 (11日0:00)
・米11月卸売売上高 (11日0:00)
■1月11日 (土)
〇国内
・東京eスポーツフェスタ (東京ビッグサイト~12日)
〇海外
・台湾総統選挙
そこにトランプ大統領指示によるイラク・バグダッドにおけるイラン革命防衛隊の精鋭部隊「コッズ部隊」トップ、カセム・ソレイマニ司令官らへの空爆(司令官らは死亡)とイランの報復含みの応酬だ。
為替は早速反応し、ドル安円高状態になっている。日本の株式市場大発会はこうした背景で始まるので当然、安寄りする可能性が高い。
しかし、情緒的に不安になっては相場では餌食。多角的に事象を見ておきたい。
まず、
① 米軍需産業にとってみればトランプ再選があるかどうかわからない今の時期、在庫セールに相当する武器弾薬消費は歓迎だ。在庫がはければトランプ続投でもそうでなくても次期に新規売り上げが立つ。
② 折から、米供給管理協会(ISM)が発表した昨年12月の製造業総合景況指数は、市場の予想外に低下。景気後退脱却後で最低だった。こうした数字に注目が集まれば選挙を控えるトランプ大統領には不都合だ。よって何か大きなニュースが欲しかったタイミング。
③ 外資は大きく区分すると1-6月、7-12月だ。期首に相当する1月相場が安く始まれば、仕込みには有利。昨年12月のヘッジでいきなり儲かっているケースもあるだろう。安寄りが有利なポジションをとっている投資家には都合がいい。また3月や6月に向け、踏み上げ促進の可能性もある。
④ 為替がドル安円高になっている背景には金利のかからない円を購入し、原資にして稼ごうとする動きを反映していると考えられる。
⑤ 軍司令官といえば先般、台湾で謎の墜落をした軍用ヘリコプター「ブラックホーク」機乗の軍制服組トップ沈一鳴・参謀総長ら8人の死亡がある。中国・環球網では「陰謀説」が指摘され、事故機導入時の総統が国民党の馬英九氏だったことへの批判、中国共産党の風説対策強化など様々な情報が飛び交っている。背後に米中対立を絡ませると風景はまた違った絵図に見えてくる。
⑥ 参考になる相場展開は2017年4月の米軍のシリア攻撃時。
などなどを総合すると今週の日本市場が安寄りすれば大チャンスと考えられる。今週は13日月曜日が休みで買い辛い。安く推移する可能性が高いだけに、前から欲しかった株式があるなら、恰好の仕込み場になる。
【木村佳子の2020年1月6日~12日の日経平均株価予想】
居所の良い水準を
23350円~23450円
±300円あたり
23700円 上値抵抗
22750円 下値支持
日本では6日から株式市場がスタートし、その際、たまっていた海外からの注文が執行されるため、寄付きは想定以上に強い数字になる可能性はある。したがって13日休みを意識し、週内受渡となる8日の日経平均株価がポイント。
イランと米国の報復合戦やカジノIR関連の政界波及の度合い等、不安心理がマックスになった場合は下値支持とした22750円あたりに抵触し、すると日経平均株価1000円下げをメディアが大きく取り上げると思われます。その時を買いスタンスで攻めたいと考えます。
【日経平均株価のおさらい】
■2019年12月23日 (月)
寄付23,921.29
高値23,923.09
安値23,810.82
終値23,821.11
■2019年12月24日 (火)
寄付23,839.18
高値23,853.56
安値23,796.35
終値23,830.58
■2019年12月25日(水)
寄付23,813.59
高値23,824.85
安値23,782.87
終値23,782.87
■2019年12月26日(木)
寄付 23,787.7
高値23,931.51
安値23,775.4
終値23,924.92
■2019年12月27日(金)
寄付23,953.75
高値23,967.18・・・・週間高値
安値23,837.72
終値23,837.72
※27日
日経平均先物=3月物は前日比155円安の2万3770円引け
■2019年12月30日(月)
寄付23,770.93
高値23,782.49
安値23,656.62・・・・週間安値(前週も含む)
終値23,656.62
『『『『『『木村佳子のこの週(前回)の予想』』』』』』
居所の良い水準を23844.687⇒23797.50⇒23595.37とし
上値抵抗 24307.63
~24456.96(米中対立いったん手打ちの期待が増大した場合)
下値支持 23432.72
~22758.40(北朝鮮等、不測事態の際の下値めど)
【1月6日~1月12日 重要イベント】
■ 1月 6日 (月)
〇国内
・大発会
・12月2019年新車販売 (14:00)
〇海外
・中国12月財新サービス業PMI (10:45)
・ドイツ12月サービス業PMI[改定値] (17:55)
・ユーロ圏12月サービス業PMI[改定値] (18:00)
・ユーロ圏11月卸売物価指数 (19:00)
・米12月サービス業PMI[改定値] (23:45)
■1月 7日 (火)
〇国内
・12月マネタリーベース (8:50)
・10年国債入札
・経済3団体共催の新年祝賀パーティー (14:00)
・経済3団体の共同記者会見 (15:15)
・カジノ管理委員会発足
〇海外
・ユーロ圏11月小売売上高 (19:00)
・ユーロ圏12月消費者物価指数 (19:00)
・米11月貿易収支 (22:30)
・米12月ISM非製造業景況指数 (8日0:00)
・米11月製造業新規受注 (8日0:00)
・米3年国債入札
・米コンシューマー・エレクトロニクスショー (ラスベガス~10日)
■ 1月 8日 (水)
〇国内
・週内受渡意識
・11月毎月勤労統計 (8:30)
・12月消費動向調査 (14:00)
〇海外
・ドイツ11月製造業新規受注 (16:00)
・ユーロ圏12月経済信頼感指数 (19:00)
・ユーロ圏12月消費者信頼感指数[確定値] (19:00)
・米MBA住宅ローン申請指数 (21:00)
・米12月ADP雇用統計 (22:15)
・米11月消費者信用残高 (9日5:00)
・米10年国債入札
■ 1月 9日 (木)
〇国内
・週間対外及び対内証券売買契約等の状況 (8:50)
・前々週分・対外及び対内証券売買契約等の状況 (8:50)
・12月輸入車販売 (10:30)
・12月車名別新車販売 (11:00)
・12月オフィス空室率 (11:00)
・生活意識に関するアンケート調査 (13:30)
・ファストリ <9983> が12月国内ユニクロ売上高発表 (15:00過ぎ)
・30年国債入札
〇海外
・中国12月消費者物価指数 (10:30)
・中国12月卸売物価指数 (10:30)
・ドイツ11月貿易収支 (16:00)
・ドイツ11月経常収支 (16:00)
・ドイツ11月鉱工業生産 (16:00)
・ユーロ圏11月失業率 (19:00)
・米週間新規失業保険申請件数 (22:30)
■ 1月10日 (金)
〇国内
・三連休意識
・オプションSQ
・11月全世帯家計調査 (8:30)
・11月景気動向指数 (14:00)
〇海外
・米12月雇用統計 (22:30)
・米11月卸売在庫 (11日0:00)
・米11月卸売売上高 (11日0:00)
■1月11日 (土)
〇国内
・東京eスポーツフェスタ (東京ビッグサイト~12日)
〇海外
・台湾総統選挙