■要約
1. 精密プラスチック金型の製造を専業として売上を拡大
不二精機<6400>は、1965年(昭和40年)に伊井幸雄(いいゆきお)氏が大阪市生野区に精密プラスチック金型の製造及び販売を目的に設立。以来、精密プラスチック金型の製造を専業とし、CDプラスチックケース用精密金型を中心に売上を拡大してきた。その後、2001年にアジアにおける生産拠点としてTHAI FUJI SEIKI Co.,LTD.を設立し、精密成形品事業も始め、グローバル展開で海外連結子会社の拡大を加速させ、現在、精密金型事業と精密成形品事業の2事業で事業展開している。
同社は、祖業である精密金型事業において高度な金型設計ノウハウと加工技術を有し、1)ハイサイクル(金型の開閉スピードが速い)、2)多数個取り(1サイクルで多数の成形品生産が可能)、3)不良率・バラツキの極小化(生産工程自動化に寄与)、4)長寿命(長期にわたり安定生産ができる)を特徴として高付加価値な精密金型製造を行っている。また精密成形品事業においては、精密金型の競争力を活用した参入障壁の高い分野に絞った事業展開を行っている。
2. 2019年12月期上期連結業績は1.5%増収ながら、増産先行費用により大幅営業減益
2019年12月期上期連結業績は売上高3,326百万円(前年同期比1.5%増)、営業利益204百万円(同33.1%減)、経常利益207百万円(同11.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益167百万円(同4.1%減)となった。精密金型事業は受注が横ばいを確保、受注残も多く9.9%増収、5.0%営業増益だったものの、精密成形品事業は米中貿易摩擦などの影響を受け、利益面では増産のための先行費用の発生があり、4.8%減収、72.3%営業減益と低迷した。経常利益は為替差益、支払利息減等で11.2%減となった。
3. 2019年12月期会社予想は1.7%増収、経常利益16.1%増予想
2019年12月期会社予想は売上高6,251百万円(前期比1.7%増)、営業利益363百万円(同13.2%減)、経常利益310百万円(同16.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益207百万円(同16.9%増)と、期初計画を変更していない。収益性の高い精密金型事業の増加、精密成形品事業は米中貿易摩擦の影響で減収を見込むものの、自動化投資により原価率改善を進めることで利益確保を見込む。
■Key Points
・2019年12月期会社予想は1.7%増収、経常利益16.1%増予想
・国内金型製造業の継続的な縮小傾向が続き、事業所数減少のなかで新たな成長模索
・医療用・食品容器用精密金型と自動車用精密成形品を2大柱に着実な成長目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)
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1. 精密プラスチック金型の製造を専業として売上を拡大
不二精機<6400>は、1965年(昭和40年)に伊井幸雄(いいゆきお)氏が大阪市生野区に精密プラスチック金型の製造及び販売を目的に設立。以来、精密プラスチック金型の製造を専業とし、CDプラスチックケース用精密金型を中心に売上を拡大してきた。その後、2001年にアジアにおける生産拠点としてTHAI FUJI SEIKI Co.,LTD.を設立し、精密成形品事業も始め、グローバル展開で海外連結子会社の拡大を加速させ、現在、精密金型事業と精密成形品事業の2事業で事業展開している。
同社は、祖業である精密金型事業において高度な金型設計ノウハウと加工技術を有し、1)ハイサイクル(金型の開閉スピードが速い)、2)多数個取り(1サイクルで多数の成形品生産が可能)、3)不良率・バラツキの極小化(生産工程自動化に寄与)、4)長寿命(長期にわたり安定生産ができる)を特徴として高付加価値な精密金型製造を行っている。また精密成形品事業においては、精密金型の競争力を活用した参入障壁の高い分野に絞った事業展開を行っている。
2. 2019年12月期上期連結業績は1.5%増収ながら、増産先行費用により大幅営業減益
2019年12月期上期連結業績は売上高3,326百万円(前年同期比1.5%増)、営業利益204百万円(同33.1%減)、経常利益207百万円(同11.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益167百万円(同4.1%減)となった。精密金型事業は受注が横ばいを確保、受注残も多く9.9%増収、5.0%営業増益だったものの、精密成形品事業は米中貿易摩擦などの影響を受け、利益面では増産のための先行費用の発生があり、4.8%減収、72.3%営業減益と低迷した。経常利益は為替差益、支払利息減等で11.2%減となった。
3. 2019年12月期会社予想は1.7%増収、経常利益16.1%増予想
2019年12月期会社予想は売上高6,251百万円(前期比1.7%増)、営業利益363百万円(同13.2%減)、経常利益310百万円(同16.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益207百万円(同16.9%増)と、期初計画を変更していない。収益性の高い精密金型事業の増加、精密成形品事業は米中貿易摩擦の影響で減収を見込むものの、自動化投資により原価率改善を進めることで利益確保を見込む。
■Key Points
・2019年12月期会社予想は1.7%増収、経常利益16.1%増予想
・国内金型製造業の継続的な縮小傾向が続き、事業所数減少のなかで新たな成長模索
・医療用・食品容器用精密金型と自動車用精密成形品を2大柱に着実な成長目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)
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