本日は「“雲下限”付近で膠着」がメインシナリオ…!?

著者:武市佳史
投稿:2019/05/15 10:41

◆リスク回避姿勢緩和 - 安値から値を戻す

※ご注意:予想期間は5月16日と表示されていますが、本日(5月15日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


昨日は『中国との協議は成功すると思う』『3-4週間後にわかる』とのトランプ大統領発言(ツイッター)を機に、リスク回避姿勢は和らぎました。
NYダウ急落に引っ張られていた日経平均は下げ幅を縮め、そしてドル円は“109.770円”へと値を戻していきました。

◆やはり「リスク回避一辺倒」は想定しづらい…?

「ヘッドラインに振り回される」は続いているものの、以前から記しているように、トランプ大統領は「対中強気発言の後、フォローを入れる」ということが少なくありません。
これは「株価/債券利回り動向を気にしている」の裏返しと考えますが、「好悪入り混じる」につながる要因であるのは事実です。
このため「リスク回避一辺倒」といった展開は想定しづらく、「大きくは下がらない」と見ることは引き続き可能ということにもつながります。

◆それでも「ヘッドラインに振り回される」は続く…!?

もちろん「米中貿易協議の行方」は依然として不透明なだけに、“すぐさま反発⇒上値追い”といった類の話ではないかもしれません。
しかし昨日の反発で“週足・一目均衡表先行スパンの雲下限(109.590円)”を再び上回ったことで、“テクニカル的な懸念”は減退している格好でもあります。

「ヘッドラインに振り回される」はまだ続くでしょうが、「深追いできる状況ではない」と考えて、「上値は重いが、下値も堅い」を基本にして、神経質なマーケットと対峙したいところです。
本日はメインシナリオは、前記「“週足・一目均衡表の雲下限”を跨ぐ膠着(揺れ動き)にて、根固め」か…?

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:110.292(5/8高値、日足・一目均衡表先行スパン下限/転換線、4/24~5/13の38.2%戻し、5/3~5/13の50%戻し)
上値4:110.101(5/9-10高値、-1σ、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:110.034(5/3~5/13の38.2%戻し、大台)
上値2:109.827(5/13-14高値、月足・一目均衡表転換線、ピボット1stレジスタンス)
上値1:109.683(月足・一目均衡表基準線)
前営業日終値:109.601(週足・一目均衡表先行スパン下限/基準線)
下値1:109.484(5/13~5/14の38.2%押し)
下値2:109.396(5/13~5/14の50%押し)
下値3:109.308(5/13~5/14の61.8%押し)
下値4:109.240(ピボット1stサポート)
下値5:109.144(5/14安値、-2σ)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

11:14 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想