薄商いのなか小反発しましたが

著者:斉藤紀彦
投稿:2019/04/09 19:58

値下がり銘柄数の方が多くなっています

日経平均は+40円高の21802円と反発しました。

朝方は、手掛かり材料難のなか利益確定売りで小安く始まると、米半導体株指数が連日で最高値水準となったことやアジア株高を背景に上げに転じる場面もありましたが、その後は再び下落転換しました。

安値では-63円安の21698円まで下げましたが売り一巡後は下げ渋る動きとなり、日銀のETF買い期待から後場には再び上昇転換して大引けにかけて徐々に上げ幅を拡大しましたが、薄商いのなか上値は限定的でした。

米国の主な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が7日続伸して連日で最高値を更新したことから、半導体関連株に買いが続いて相場全体を下支えしました。

また産油国リビアの内戦で供給が細るとの思惑からニューヨーク原油先物相場が上昇したことから、石油関連株の上昇も目立ちました。

東証1部の売買代金は1兆9426億円、騰落銘柄数は値上がり705銘柄、値下がり1318銘柄、日経225採用銘柄では値上がり91銘柄、値下がり129銘柄でした。

ファナックが約17円、ソニーが約16円、日経平均を押し上げています。

日経ジャスダック平均は5営業日ぶりに反落、東証マザーズ指数は3日続伸しました。

日経平均のテクニカル指標は、高値圏を示唆するものが残っています。

きょうも、心理的なフシ目の22000円や200日線(今日現在:21900円)を前にして、東証1部全体でも日経225採用銘柄でも値下がり銘柄数の方が多くなっています。

12日に期限となる英国の欧州連合(EU)離脱問題、週末のSQも意識されており、荒れるSQ週となる警戒感もあって利益確定売りが上値を押さえました。

やはり時価近辺では利益確定売りを進めるのが無難だと思いますし、荒れるSQ週となった場合には25日線(今日現在:21467円)やボリンジャーバンドの-1σ(今日現在:21224円)あたりまでの調整は十分にあり得ますので注意が必要だと思います。
斉藤紀彦
ザイナスパートナー株式会社 代表取締役社長
配信元: 達人の予想