先週は、上値重いもののアメリカ株高にサポートされ週末には21800円台のせ
先週の予測では、前週のアメリカ株式の上昇や新元号の発表もあり、上昇して始まり戻りを試すことになっても戻りの後は上値が重くなるとしました。チャート分析では、NYダウが26200ドル水準、日経平均は21800円水準から上値が重くなるとしました。
結果的には、アメリカ市場で米中通商協議の合意が近いという期待が継続して株式市場を支え、3指標は2週続伸となりました。為替は1ドル=111円半ばで落ち着いており、アメリカ株式にサポートされて日経平均も上値は重いものの徐々に戻りを試し、週末の5日(金)には、3月4日のザラ場での戻り高値21860円に接近する21839円まで上昇して21807円の終値となりました。
4月1日(月)は、前週末のアメリカ株高と円安・ドル高基調を背景に△295円の21500円で寄り付き、さらに時間外での米株価先物指数や上海株式の上昇、又、中国の3月製造業PMIの改善発表を受け、上げ幅を拡大して△477円の21682円と全面高となりました。後場になると利益確定売りで伸び悩み、終値は△303円の21509円と21500円台回復で引けました。
2日(火)は、前日のアメリカ市場では米中の経済指標の改善を背景に円安(110.80円→111.43円)も支えとなって△235円の21744円で寄り付くものの、ここがピークとなって利益確定売りで上げ幅を縮小し、後場になると新年度入りに伴う国内の金融法人の利益確定売りが観測され、一時21490円まで下げ、終値は▼3円の21505円と3日ぶりの小反落となりました。
3日(水)は、前日のアメリカ市場では、NYダウは反落したもののナスダックが堅調なことを受け、ハイテク株中心に買いが先行し、△58円の21563円で寄り付いたあと戻りを試していましたが、後場に米中通商協議をめぐって最終合意に近づいているというニュースを受けて△217円の21722円まで上昇し、終値△207円の21713円と反発しました。
4日(木)は、時間外での米株価先物指数が堅調で上海株式も5日続伸となっていることで、△11円の21724円で寄り付き、一時△74円の21787円まで上昇するものの方向感に乏しく、後場になると前日の終値(21713円)をはさんだもみあいとなり、終値は△11円の21724円と小幅の続伸で引けました。
5日(金)は、前日のNYダウの上昇を背景に円安も加わって△18円の21743円で寄り付いたあと、一時△114円の21839円と3月4日の年初来高値(終値で21822円、ザラ場で21860円)を試すものの、終値では△82円の21807円となって突破できませんでした。ただし、米中通商協議の合意間近というのが相場のサポートとなっており、3月雇用統計の結果で来週早々突破できそうです。
5日(金)のアメリカ市場は、米中通商協議の進展が続く中、(4日にトランプ大統領は4週間以内に最終合意を発表すると発言)注目の3月雇用統計が発表され、強弱まちまちの内容でしたが、非農業部門雇用者数が予想を上回ったことで、NYダウは△40ドルの26424ドルとなり、シカゴの日経先物は△60円の21850円でした。
今週は、週始め年初来高値で目先目標達成し、週末のSQをにらみ上下動へ
今週は、週始めは前週末の欧米株式の堅調な動きを受けて、ボックスの上限での動きとなり、3月4日のザラ場高値21860円を試すことになりそうです。ただし、戻り高値の水準には200日移動平均線(5日時点で21911円)がおりてきており、累積出来高も比較的多いので突破していくには市場ボリュームの増加が必要となります。海外要因では、米中通商協議の最終合意が4週間以内(4日にトランプ大統領発言)ということでしたが、月内には難しいとなっており、このまま合意期待を前提にアメリカ株式の上昇が先週のように続くとも思えません。ただ、中国の経済悪化の懸念が後退するような経済指標が発表されていますので、それが継続するようなら年初来高値となって、さらに戻りを試す可能性もあります。逆に期待ハズレに終わると、この水準が上値のフシになってしまう可能性もあります。
以上のどのシナリオになるかは今週は、国内外の経済指標のほか、米中貿易協議や英国のEU離脱問題、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁の記者会見(景気認識など)などもあり、相場を左右することになります。又、週末はSQ算出日ですので、SQに向けて荒い動きとなる可能性もあります。
本日4月8日(月)は、寄り付き△93円の21900円と3月4日のザラ場高値21860円の年初来高値を更新し、目先目標達成感がでて、ここをピークに反落し、下値は固いものの▼66円の21740円まで下げ、終値は▼45円の21761円で引けました。今週は上述したように国内外の経済指標、12日の英国のEU離脱問題、決算発表、SQ算出を控えており、基本は個別物色ながら荒い動きも想定されるところです。
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(指標)日経平均
先週の予測では、前週と同様に戻りを試したあとは、上値の重さが意識されることになるとしました。21500円を突破すれば、次の上値は21800円水準となり、その場合はNYダウが26200ドル水準を試す場合で、そこからはともに上値が重くなるとしました。
週始めに高値をつけてもみあいに入ることを想定していましたが、アメリカ市場では米中通商協議の合意への期待が継続し、アメリカ株式は堅調な動きとなり、NYダウも26200ドル水準を試したことで、日経平均ももみあいながら戻りを試す動きとなり、週末には21839円まで上昇して21807円で引けました。
今週は、週始めは先週末の欧米株高にサポートされて、3月4日のザラ場での年初来高値21860円を試す可能性があります。しかし、そうなっても目先は好材料が出てこない限り22000円の水準は、累積の出来高も多く、現状の市場ボリュームからみると一気に戻りを試していくのは難しいと思われます。今週は国内外の経済指標も多く、その内容に左右される展開となりそうです。
(指標)NYダウ
先週の予測では、強弱感が対立する動きとなって好材料が出ても26200ドル水準が上値抵抗ゾーンになるとしました。
結果的には、経済指標は予想を下回るものが多く、新しい好材料は出ないものの米中通商協議の合意に向けての期待が継続し、アメリカ株式は堅調な動きが続きました。NYダウも26200ドル水準を試し、週末には26487ドルまで上昇し、26424ドルで引けました。10月3日の26951ドルをピークに順下げの三尊天井となっていましたが、そのうちの2山を突破し、残るは10月3日の26951ドルとなっています。
先週末にトランプ大統領が4週間以内に最終合意を発表すると述べたものの、その後の中国側との交渉で月内には解決には至らないことが明らかになりました。しかし、今週は協議自体が進展していることで失望とはならないとみられています。そのため注目は1~3月期決算発表と経済指標となります。特にFOMCが注目され、トランプ大統領がFRBへの利下げ圧力を強めていることで、今後の金利動向を確認する必要があります。さらに上昇すると昨年の10月3日の史上最高値26951ドルへチャレンジする局面となります。
(指標)ドル/円
先週の予測では、英国のEU離脱問題、欧州経済の悪化懸念から安全資産としてのドル買いが継続するもののドルの上値は限定的とし、110~111.50円のレンジを想定。
結果的には、中国の3月製造業PMIなどの経済指標が改善し、米中貿易協議の進展が期待されたことで、リスク回避のドル売りポジションの解消に伴うドル買いもあり、ドル買い・円売りを促しました。週始めの110円半ばから一気に111円半ばまでドルが買われたあと、ジリジリとドルが買われ週末は111.81円まで買われて111.69円で引けました。
今週も引き続き、世界的な景気減速への懸念が多少和らいでいる中、リスク回避のドル売り・円買いはやや縮小しており、中国景気の減速懸念の後退と米中通商交渉の合意が近いということを前提にドルは底堅い動きとなりそうです。1ドル=110.5~112.5円のレンジを想定。
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