大幅続伸で始まったものの

著者:斉藤紀彦
投稿:2019/04/02 19:50

利益確定売りに押される展開となりました

日経平均は-3円安の21505円と3営業日ぶりにわずかに反落しました。

朝方は、米中経済指標の改善を好感した世界的な株高の流れや、円安ドル高進行を受けて+235円高の21744円と高く始まりましたが、その後は運用新年度入りに伴う国内金融機関の益出しの売りなどに押されて上げ幅を縮小する流れとなり、後場に入ると下落に転じました。

きのう発表の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数が市場予想を上回ったことでNYダウがほぼ半年ぶりの高値を付け、日経平均も取引時間中としては約1ヶ月ぶりの高値で始まりましたが、けっきょくは寄り付きがきょうの高値となって小反落で終わりました。

東証1部の売買代金は2兆3336億円、騰落銘柄数は値上がり886銘柄、値下がり1181銘柄、日経225採用銘柄では値上がり127銘柄、値下がり95銘柄でした。

日経ジャスダック平均、東証マザーズ指数はともに続落しています。

日経平均のテクニカル指標は、おおむね中立圏となっています。

大幅高で始まったものの終わってみれば小幅ながら反落と、上値の重さをあらためて意識させられました。

日経平均は寄り付きの高値からその後の安値まで250円超下げる場面があり、株価チャート的には手が出しづらい格好となっています。

3月4日高値21860円や心理的なフシ目の22000円が接近すると売り圧力が高まるだけに、外部要因を好感してそれらに近づいたところでは利益確定売りを進めるのが無難なように見えますが、これからの流れを見てから積極的に売るかどうかを見極める展開となりそうです。
斉藤紀彦
ザイナスパートナー株式会社 代表取締役社長
配信元: 達人の予想