GMOペパボ Research Memo(2):様々なニーズに対応し、低価格で提供するインターネット関連サービス提供会社

配信元:フィスコ
投稿:2019/03/20 15:12
■会社概要

1. 会社概要
GMOペパボ<3633>は、GMOインターネットグループのインターネット関連サービス提供会社。「もっとおもしろくできる」という企業理念と、創立10周年の2013年に新たに制定した経営ミッション「インターネットで可能性をつなげる、ひろげる」のもと、インターネットで何かを始めたいという人々に対するツールとして、レンタルサーバー「ロリポップ!」、ネットショップ開業・作成サービス「カラーミーショップ」などの様々な高機能サービスを個人向け中心に低価格で提供している。現在は、高機能・高性能なサービスを法人にも提供しているほか、日本最大のハンドメイドマーケットとなった「minne」を第3の収益柱に育成すべく、注力している。

2. 沿革
同社は、前身の合資会社※1から事業拡大のために個人向けホスティング事業を事業目的とした有限会社paperboy&co.※2として2003年1月に設立され、前身の合資会社から「ロリポップ!」「CGI CANDAY BOX」事業を譲受された。2004年1月にドメイン取得代行サービス「ムームードメイン」を提供開始したのに続き、同年2月にはブログサービス「JUGEM」の提供を開始しコミュニティ事業に参入。同年3月に株式会社へ組織変更すると同時に、グローバルメディアオンライン(株)(現GMOインターネット)の連結子会社となった。さらに、2005年2月にはネットショップ開業・作成サービス「カラーミーショップ」の提供を開始し、EC支援事業に参入、事業領域を拡大し、現在の事業基盤が整う。

※1 同社の前身は、個人向けホスティングサービスの提供を目的として2001年10月に家入一真(いえいりかずま)氏により設立された合資会社マダメ企画。同年11月に「学生や女性にもホームページ作りを楽しんでもらいたい」という思いから「ロリポップ!レンタルサーバー」の提供を開始した。
※2 創業者の家入一真氏が過去に新聞配達をしていたことに由来する。新聞配達員としての経験をきっかけに多くの人と出会い、起業に至ったという原点を忘れないようにと、英語で「新聞配達員」の意味を持つ「paperboy」に、仲間たちを意味する「company」の略である「&co.」を加えて命名された。


以後、「heteml(ヘテムル)」(2005年11月)、「30days Album」(2008年4月)など、様々なニーズに対応したサービスを提供、サービス領域を広げながら業績を拡大し、2008年12月にジャスダック証券取引所(現東京証券取引所JASDAQスタンダード)に上場を果たした。2014年4月には、創立10年を経過したことで新たな変化を図るとともに、GMOインターネットグループのブランド戦略とのシナジー効果や知名度、信頼性の向上のため、冠に「GMO」を付し、愛称として使われていた「ペパボ」を合わせたGMOペパボ株式会社に社名変更した。

2015年以降は、第3の収益柱を育成するため2012年よりサービスを開始したハンドメイドマーケット「minne」の事業に積極投資を行うとともに、2015年6月にハンドメイド事業強化のため、ハンドメイドマーケット「tetote(テトテ)」を運営するOCアイランド(株)の株式を取得し、子会社化した(「tetote」については2018年6月にサービスを終了し「minne」に統合)。また、2016年7月にはこれまで様々なサービスの開発・提供で培ってきたノウハウを活用し、インターネットの可能性を広げる「なめらかなシステム」※の実現に向けた新技術を研究・開発する「ペパボ研究所」を同社内に設立している。一方で、事業の集中と選択を進めるため、2016年1月に電子書籍関連事業をブックオフコーポレーションへ、2017年2月には高速モバイルインターネットサービス「PEPABO WiMAX」の事業をGMOインターネットにそれぞれ譲渡している。直近では2019年2月にフリーランス向けファクタリングサービスを行うGMOクリエイターズネットワークを第三者割当増資の引受けにより子会社化(出資比率51.0%)しており、2019年12月期より連結業績の開示を再開する。

※生物の細胞が持つ生命維持機能をインターネットサービスに応用した新しいシステムの構想で、AI(人工知能)により、システム自体がサービスを自律制御し、異常が起きる前に自動的に再構築するという仕組みのこと。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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