米小売売上高や中国卸売物価指数が

著者:斉藤紀彦
投稿:2019/02/15 17:45

相場の重しとなりました

日経平均は-239円安の20900円と大幅続落しました。

朝方は、昨年12月の米小売売上高が市場予想に反して減少したためNYダウが下落したことや円高ドル安進行が嫌気されて安く始まると、安値では-286円安の20853円まで下落しました。

トランプ米大統領がメキシコ国境の壁建設のために非常事態を宣言するとの方針が伝わったことで、米国政治が混迷するとの懸念も投資家心理を悪化させました。

その後はいったん下げ渋りましたが戻りは限定的で、中国国家統計局が発表した1月の卸売物価指数(PPI)が2年4ヶ月ぶりの低い伸びとなったことを受けた中国経済の減速懸念から上海株などアジアの主要株価指数が下落したことも重しとなってさえない動きとなりました。

また週末要因に加えて、きょうまで開催されている米中閣僚級の貿易協議を見極めたいとの雰囲気もあり、手控え気分が強まりました。

日経平均の21000円割れは12日の終値20864円以来3日ぶりです。

東証1部の売買代金は2兆2326億円、騰落銘柄数は値上がり726銘柄、値下がり1311銘柄、日経225採用銘柄では値上がり61銘柄、値下がり159銘柄でした。

日経ジャスダック平均、東証マザーズ指数はともに続落しています。

日経平均のテクニカル指標は、おおかたが中立圏ですが高値圏入りするものも出始めました。

日経平均はきのうおとといと75日線が上値抵抗となって跳ね返された格好となっていますが、その一方できょうはボリンジャーバンドの+1σ(今日現在:20912円)が下値支持線となり、下値では買いも入りました。

ただ株価チャート的には心理的なフシ目の21000円回復から急速に上値が重くなっているように見えますので、再度戻す場面があればさらに戻り売り圧力は高まりそうです。

やはり時価近辺は買ってもいい水準ではないと思いますので、週明けに戻しがあれば利益確定売りを確実に進めていくのが無難だと思います。
斉藤紀彦
ザイナスパートナー株式会社 代表取締役社長
配信元: 達人の予想