サンバイオは切り返し一時660円高、今期業績予想下方修正も「SB623」への期待感に変化なし
サンバイオ<4592.T>は反発、一時660円高の1万1860円まで買われる場面があった。朝方は売りが先行していたが、前場中盤に売り物が切れ、そこから一気に上値追い態勢に切り返した。前日引け後に、19年1月期の連結業績予想の下方修正を発表、売上高を10億2500万円から7億4200万円(前期比51.4%増)へ減額した一方、営業損益は35億4000万円の赤字から38億8100万円の赤字(前期実績は43億7800万円の赤字)と赤字幅が拡大する見通しとなった。しかし、下方修正の理由は、主に米国で臨床を進めている慢性期脳梗塞の開発協力金収入や補助金の一部計上が20年1月期にずれ込むことによるもので、市場が期待する再生細胞薬「SB623」の将来性そのものに影響を与えるものではないとの認識が広がった。
SB623は脳内の神経組織に投与して自然な再生機能を誘発し、運動機能を回復させる効用が期待されている。投与することでバイオブリッジが形成され、患者の神経幹細胞が損傷部位まで到達することを可能とするというもの。同薬は昨年11月に、外傷性脳損傷を対象とした日米フェーズ2試験で、主要評価項目達成の解析結果を得たことを会社側が発表、同時に来20年1月期中の国内での承認申請を目指す計画を開示したことで、株式市場でも物色人気が加速した経緯がある。また、慢性期脳梗塞の米国フェーズ2b試験の結果も来期前半に開示される見通しにあり、これについて投資家の関心は極めて高い。同社の黒字化定着は市場規模の大きい米国での上市が前提条件となり、その場合、早くても3~4年の年月がかかるとみられている。したがって、株価は臨床の結果には敏感だが、足もとの損益には振り回されにくい傾向がある。
出所:minkabuPRESS
SB623は脳内の神経組織に投与して自然な再生機能を誘発し、運動機能を回復させる効用が期待されている。投与することでバイオブリッジが形成され、患者の神経幹細胞が損傷部位まで到達することを可能とするというもの。同薬は昨年11月に、外傷性脳損傷を対象とした日米フェーズ2試験で、主要評価項目達成の解析結果を得たことを会社側が発表、同時に来20年1月期中の国内での承認申請を目指す計画を開示したことで、株式市場でも物色人気が加速した経緯がある。また、慢性期脳梗塞の米国フェーズ2b試験の結果も来期前半に開示される見通しにあり、これについて投資家の関心は極めて高い。同社の黒字化定着は市場規模の大きい米国での上市が前提条件となり、その場合、早くても3~4年の年月がかかるとみられている。したがって、株価は臨床の結果には敏感だが、足もとの損益には振り回されにくい傾向がある。
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