香港拠点の大手仮想通貨取引所ビットメックスは仮想通貨データ分析企業トークンアナリストと共同で、ICO(仮想通貨技術を利用した資金調達、イニシャル・コイン・オファリング)のプロジェクトによって発行された108種類のトークンがイーサリアム(ETH)のネットワーク上でどのように資金移動されているか調査した結果を公開した。
同調査によれば、プロジェクト発足当初においてトークン発行者(プロジェクトチーム)が自身に割り当てたICOトークンの価値は108のプロジェクト全体をあわせて242億ドル相当にのぼる。この242億ドル相当のトークンは、市場価格の低下や運営者自身による譲渡(別のアドレスへの送金)などによって2018年12月時点までに50億ドルまでに減少しているものの、プロジェクトチームは未だ多くの資産を保有している状態といえる。各トークンの資金移動については2018年12月まで、各トークンの価格については2019年1月までのデータが使用されている(価格データはコインマーケットキャップより)。
調査対象となったトークンの多くは流動性が低いため、米ドルによる価格は初期配分、現在価格などすべての面で過大評価されている可能性がある。しかし、ICOプロジェクトを発足したチームが、自身が発行したトークンの相当数をチーム自身で保有することで相当数の利益を得ていることがデータから判明した。
ビットメックスは結論として、現状のICOプロジェクトでは特に運営チーム自身へのトークン配当に関する透明性や標準設定の欠如が浮き彫りとなったとしている。現状、各プロジェクトのチームが自身のトークンを自由に作成、売買、バーン(消滅させてトークンの市場流通量を減らす行為)を行っているため、トークンの追跡が困難な場面もあったとする。
特に2017年から2018年にかけて、イーサリアムのネットワークを利用した数多くのICOプロジェクトが作成され、運営チームの多くは独自発行したトークンを仮想通貨(主にイーサリアム)建てで販売するか、または運営チーム自身にもそのトークンを配当することで収益を得た。ビットメックスは昨年実施したトークン販売における収益の調査と今回の調査を統合し、これら108のICOプロジェクトは全体で約128億ドル相当の利益を得た可能性が高いと考察する。
調査報告は最後に、ICOのプロジェクトチームが利益を得た一方で、ICOトークン出資者の大半は利益が出ていない現状からみて、ICOプロジェクトの流行が今後も継続するとは考えにくいとしている。
<SI>
同調査によれば、プロジェクト発足当初においてトークン発行者(プロジェクトチーム)が自身に割り当てたICOトークンの価値は108のプロジェクト全体をあわせて242億ドル相当にのぼる。この242億ドル相当のトークンは、市場価格の低下や運営者自身による譲渡(別のアドレスへの送金)などによって2018年12月時点までに50億ドルまでに減少しているものの、プロジェクトチームは未だ多くの資産を保有している状態といえる。各トークンの資金移動については2018年12月まで、各トークンの価格については2019年1月までのデータが使用されている(価格データはコインマーケットキャップより)。
調査対象となったトークンの多くは流動性が低いため、米ドルによる価格は初期配分、現在価格などすべての面で過大評価されている可能性がある。しかし、ICOプロジェクトを発足したチームが、自身が発行したトークンの相当数をチーム自身で保有することで相当数の利益を得ていることがデータから判明した。
ビットメックスは結論として、現状のICOプロジェクトでは特に運営チーム自身へのトークン配当に関する透明性や標準設定の欠如が浮き彫りとなったとしている。現状、各プロジェクトのチームが自身のトークンを自由に作成、売買、バーン(消滅させてトークンの市場流通量を減らす行為)を行っているため、トークンの追跡が困難な場面もあったとする。
特に2017年から2018年にかけて、イーサリアムのネットワークを利用した数多くのICOプロジェクトが作成され、運営チームの多くは独自発行したトークンを仮想通貨(主にイーサリアム)建てで販売するか、または運営チーム自身にもそのトークンを配当することで収益を得た。ビットメックスは昨年実施したトークン販売における収益の調査と今回の調査を統合し、これら108のICOプロジェクトは全体で約128億ドル相当の利益を得た可能性が高いと考察する。
調査報告は最後に、ICOのプロジェクトチームが利益を得た一方で、ICOトークン出資者の大半は利益が出ていない現状からみて、ICOプロジェクトの流行が今後も継続するとは考えにくいとしている。
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