ドル売り圧力残るも、ドル円は108円台維持=ロンドン為替概況
ドル売り圧力残るも、ドル円は108円台維持=ロンドン為替概況
7日のロンドン市場は、ドル売りが優勢。先週末にパウエル米FRB議長が利上げの打ち止めの可能性を示唆したことで、市場での利上げ観測が急速に後退、利下げの見通しが広がった。米債利回りが低下して、ドル売りの動きにつながった経緯がある。週明けのロンドン市場では一段とドル安水準を広げる動きで始まった。しかし、次第にドル売りの動きは落ち着いてきている。ドル円は東京市場で108.02レベルまで反落したあと、ロンドン市場では108円台前半で下げ渋り。大台割れは回避されている。為替相場は全般に小動きで、きょうあすと実施される米中次官級の通商協議の行方を見極めたいとのムードもあるようだ。
ドル円は108円台前半での取引。東京市場では日経平均が大幅高となるも、ドル円は108.60近辺から一時108.02レベルまで反落した。ただ、大台割れには至らず、ロンドン市場では揉み合いを経て108.40近辺まで再び上昇している。米債利回りは先週末のパウエル米FRB議長の利上げ打ち止めの可能性示唆を受けて、週明けも低下傾向を示している。また、欧州株が上値では売りに押され、マイナスに転じている。ただ、ドル円はいずれにも反応薄で底堅さが目立っている。
ユーロドルは1.14台前半での取引。前週末は予想外に強い米雇用統計で1.13台半ばへと下落したあと、パウエル発言で1.14台を回復した経緯がある。週明けは1.14台前半で底堅く推移している。ロンドン市場では一段と高値を広げて、1.1448レベルまで買われた。米10年債利回りが2.63%台まで一段と低下しており、素直にドル安の動きを続けている。ユーロ円は堅調。ドル円やユーロドルの上昇を受けて123円台半ばから124.03レベルまで上昇。欧州株や米株先物が利益確定売りに押されているが、リスク回避の動きはみられていない。ドイツとユーロ圏の小売売上高は予想を上回った。一方、ドイツ製造業受注は弱い結果。ドイツ投資家信頼感は2か月連続のマイナス。ドイツ建設業PMIは強含み、など経済統計はまちまちだった。
ポンドドルは1.27台半ばでの取引。一時1.2765レベルと前週末の高値を上回ったが、伸びを欠いている。ロンドン市場では1.2720近辺から1.2765レベルまでのレンジ取引。前週末からの高値圏で方向性に欠ける揉み合いとなっている。ポンド円は序盤に137.60近辺まで軟化したが、その後は138.20近辺へと再び上昇している。対ユーロではポンド売りが優勢。6日の報道で、メイ英首相が15日前後の英下院での採決を行うと述べていた。12月の英新車登録台数は4か月連続のマイナスとなり、消費者の財布のひもは固くなっているもよう。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。
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