もうしばらく「株価を睨みながら…」は続く…!?。

著者:武市佳史
投稿:2018/12/27 10:30

◆111円台回復

※ご注意:予想期間は12月28日と表示されていますが、本日(12月27日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


やはりこれは「取り逃がした」…?

日経平均が1万9000円を割り込んでも、一昨日(25日)のようにドル円が“110円大台割れ”を窺うことはありませんでした。
その後は緩やかに値を戻し、そしてクリスマス休場明けのNYタイム中盤に入ると“111円ライン”を突破、終盤には一時“111.40円水準”まで値を戻しています。

◆ただ“巻き戻し(上値追い)”には「おのずと限界あり」…?

背景にあるのは、やはり“過去最大の上げ幅(1086ドル高)を記録したNYダウ”です。
好調な米年末商戦から小売株が、原油急反発からエネルギー株が買い戻されており、これを受けて米10年国債利回りも“5営業日ぶりに2.80%を回復して引け”るなど、リスク回避姿勢は急速に巻き戻されたからです。

その後には“米中協議の年明け再開”の報も伝わってきていますので、「ひとまず底を打った」、少なくとも「ドル売りには一服感台頭」と見ることは可能です。
ただし欧米市場は“年度末”に当たるため、“巻き戻し”は台頭しても、“積極的な売買は手控えられる”と考えるのが自然といわざるを得ません。
つまり“巻き戻し(上値追い)”にしても「おのずと限界あり」と考えざるを得ないのが実状…?

◆“200日移動平均線(本日は111.001円)”では支えられると見るが…?

“200日移動平均線(本日は111.001円)”を超えてきたことを考えれば、「流れは変わった(下値は支えられやすい)」と見るのが自然です。
ただし112円回復に向けては“12/13~12/25の38.2%戻し(111.402円)/同50%戻し(111.842円)”と、まだ「2つの関門」が残っています。
急反発が期待される“日経平均&上海株”、1000ドル超高からさらに伸ばせるかが注目される“NYダウ”等で、これらをこなすことができるか…?
もうしばらく「株価を睨みながら…」は続く…!?。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:112.160(週足・一目均衡表基準線/転換線)
上値4:112.006(日足・一目均衡表基準線、大台)
上値3:111.842(12/13~12/25の50%戻し)
上値2:111.749(日足・一目均衡表転換線、ピボット1sレジスタンス)
上値1:111.457(12/21高値、12/26高値、12/13~12/25の38.2%戻し)
前営業日終値:111.355
下値1:111.001(200日移動平均線、100週移動平均線、20月移動平均線、大台)
下値2:110.862(12/25~12/26の38.2%押し)
下値3:110.693(12/25~12/26の50%押し)
下値4:110.524(12/25~12/26の61.8%押し、ピボット1stサポート)
下値5:110.302(50週移動平均線)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

11:13 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想