現時点ではまだ「自律反発の範囲内」…!?

著者:武市佳史
投稿:2018/12/26 10:28

◆流動性低下の中、ドル円はさらに深堀り

※ご注意:予想期間は12月27日と表示されていますが、本日(12月26日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


今年2番目に大きい下落幅(1010円安)を日経平均が見せる中、ドル円はさらに下値を探りました。
“110.50円手前”へと緩やかに戻したのも束の間、東京タイム終盤には“110円割れ寸前”へと売り込まれています。
もっとも現時点では“大台割れ”は何とか回避されており、ギリギリのところで踏ん張っている様相も窺えるところです。

◆昨日よりましだが… ― 本日も流動性は乏しい

米国は戻ってきますが、まだ本日は英連邦圏(英・加・豪・新)、そして欧州の多くの国が休場となります。
このため昨日よりはましとはいえ、本日も流動性が乏しい(流動性回帰は限定される)展開が想定されるところです。
そうした中で“大台割れ”ともなれば、“ストップロス”を巻き込みながら急落する可能性も否めないだけに、注意が必要です。

◆「下げ止まった?」、それとも「調整(自律反発)の範囲内?」

もっとも昨日の日経平均急落(暴落?)は、“オーバーシュート”の可能性が高いといわざるを得ません。
そしてNYダウを含む主だった先物市場が止まっていたという環境、下落往き過ぎを示す多くのオシレータ系テクニカル等を考えれば、本日は“相応の買い戻しが入る”と考えるのが自然といえます。
そして下落幅が大きかっただけに、“戻り幅も相応ある”と考えるのも、また自然ということになります。

問題は「下げ止まった?」、それとも「調整(自律反発)の範囲内?」ということになってきますが、前記したように本日はまだ“流動性が乏しい”と考えられます。
“取り逃がす”ことになるかもしれませんが、現時点ではあくまでも“後者(自律反発の範囲内)” と考えて臨みたいところです。
まだ“下げ止まり”を確認できたわけではありませんので…。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:110.968(200日移動平均線、20月移動平均線、大台)
上値4:110.725(12/24~12/25の61.8%戻し、ピボットハイブレイクアウト)
上値3:110.582(12/24~12/25の50%戻し、ピボット2ndレジスタンス)
上値2:110.427(12/25安値)
上値1:110.294(50週移動平均線、ピボット1sレジスタンス)
前営業日終値:110.022(大台)
下値1:109.840(ピボット1stサポート)
下値2:109.773(8/21安値)
下値3:109.683(6/27安値、週足・一目均衡表先行スパン上限、ピボット2ndサポート)
下値4:109.590(3/23~10/4の50%押し、月足・一目均衡表先行スパン上限)
下値5:109.378(週足・一目均衡表先行スパン下限、ピボットローブレイクアウト)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

11:33 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想