前場に注目すべき3つのポイント~外部環境が不透明な中では中小型株に年末高を意識した資金向かう

配信元:フィスコ
投稿:2018/12/10 08:40
10日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:外部環境が不透明な中では中小型株に年末高を意識した資金向かう
■前場の注目材料:ポールHD、3Q営業利益18.7%、コンセンサス上回る
■新聞休刊日のため休信

■外部環境が不透明な中では中小型株に年末高を意識した資金向かう

10日の日本株市場は、米中貿易摩擦に加えて米景気の鈍化が懸念されてきていること、英国のEU離脱案の下院採決を11日に控え、不安定な相場展開になろう。7日の米国市場ではNYダウが558ドル安と大きく下落した。11月雇用統計で非農業雇用者数が前月比15.5万人増と予想を大きく下振れ、平均時給の伸びも前月比横ばいとなり、米景気の後退懸念が強まった。中国通信機器メーカーの華為技術(ファーウェイ)幹部の逮捕を受けて、米中貿易交渉への警戒感が再燃しており、半導体関連株が下落。シカゴ日経225先物清算値は大阪比285円安の21335円だった。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップ・ダウンでのスタートとなろうが、その後も押し目を積極的に拾う流れは限られよう。ただし、今週も引き続き外部環境を睨みながらの相場展開となるが、需給面では週末に先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)が控えている。波乱のSQが警戒されやすい状況ではあるが、これまで売り圧力とされている海外ヘッジファンドの売りは限られるとみられる。海外勢は米感謝祭後から次第にクリスマス休暇に入ることもあり、概ね先週までの段階で売りは一巡しているだろう。ヘッジファンドの売り一巡により、次第に底堅さが意識されてくる可能性はある。

英国では議会下院が11日、ブレグジット合意について議決する。下院が承認しなければ、合意は実施されないため、「合意なき離脱」による市場の混乱が警戒されやすい。ただし、欧州連合(EU)は13、14日に開く首脳会議を「英国危機」への対応を協議する場に変える構えであり、離脱延期の提案等の動きが出てくるかが注目されるところであろう。

外部環境が不透明な中では中小型株に年末高を意識した資金が向かいやすい。マザーズ指数は1000ptをキープできず、再び弱い値動きをみせているが、年末高を狙った物色はこれからであろう。また、今週からIPOラッシュに入るため、好調な初値形成が、その後の市場還流にもつながると考えられる。外部環境の不透明要因を避ける流れとしても、中小型株への資金シフトに向かうことになろう。


■ポールHD、3Q営業利益18.7%、コンセンサス上回る

ポールHD<3657>は7日、第3四半期決算を発表。売上高は前年同期比7.6%増の180.72億円、営業利益が同18.7%増の24.05億円だった。8-10月期ではコンセンサス内であるが、3Q累計としてはコンセンサス(21.50億円)を上回る内容。ネットサポート事業の売上高・営業利益が前期比+40%拡大、デバッグ・検証事業における在外子会社の稼働率収益性向上。


■前場の注目材料

日経平均は上昇(21678.68、+177.06)
・米原油先物は上昇(52.61、+1.12)
・米長期金利は低下
・日銀のETF購入
・好調な企業業績

・新聞休刊日のため休信

☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50 7-9月期GDP二次速報(前期比年率予想:-2.0%、1次速報:-1.2%)
・08:50 10月経常収支(予想:+1兆3355億円、9月:+1兆8216億円)

<海外>
・特になし


<SF>
配信元: フィスコ

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