■10月22日(月)■日経平均下値22500円なら上値23500円、下値22000円割れなら、上値24500円以上

著者:堀篤
投稿:2018/10/22 08:49

高PER銘柄のセリングクライマックスに注目したい

先週の調整は妥当な動きと思われるが、日経平均は、22000円をまだ割れる局面は出現しておらず、引続き、調整の可能性がある。
日経平均は、15日に安値22,261円、19日に22212円と安値をつけ、そこから戻っている。このことは、私が予想したように、22000円割れまではいかずに、9月7日の安値22172円、200日移動平均線といった抵抗ラインを下値としたように見える。
しかし、もししばらくそのゾーンを下値とする展開になるなら、逆に上値は限られるだろう。その場合、日経平均は22500円から23500円のボックスを形成したまま、数か月を経過すると思われる。
逆に、一度22000円を割れれば、資金は回転が可能になり、市場は、上昇波動を形成するだけの回転力を持つようになるだろう。その場合、日経平均の目標値は、まずは24500円となる。


■ネガティブリストに高PER銘柄を

先週の動きから、NY発のハイテク株売りには、さらに注意が必要となったように思われる。PBRで割安さが説明できない銘柄で、PERが70倍以上の銘柄は、原則的にリバウンド狙いからはずしていきたい。
LINEは、9月21日に4970円だった株価が、10月11日には3820円まで下落し、わずか20日間で、23.1%もの大幅下落を演じた。しかしそれでもまだ、LINEのPERは136倍もの水準にある。
同じように、サイバーエージェントも、9月26日には6550円までいっていたのが、15日後の10月11日には、5010円と、23.5%の下落で、下落後のPERはまだ135.8倍と、ほぼLINEと同じ高水準にある。
日経平均が、9%程度の下落であること比べると、これらの高PER銘柄の売られ方は激しくなっている。これらのIT関連高PER銘柄は、大きな戻りの期待もできる反面、まだ下落した場合のリスクの大きさを考える段階だろう。
中小型の高PER銘柄も同じだ。中小型銘柄の場合は、日経平均やTOPIXといった指数が戻ったときの効果も限定的であるため、今後の業績が良い銘柄であっても、バリュエーション自体の見直しが進みやすい環境にある。


日経平均22000円前後で低PER好業績銘柄を狙う

日経平均が22000円に近づく、または割れた状態で、好業績の低PBR銘柄を仕込むのが、今の相場環境を乗り越える最も手堅い方法だろう。
また、高PER銘柄のセリングクライマックスが早めに来るようなら、そこを狙う手もあるが、それも一日だけでは底値だと言う信用はできないだろう。少なくとも1週間程度の大幅調整があることが、現環境下では、高PER銘柄が底値を打つ条件になりそうだ。
堀篤
日本マネジコ、東京スコットマネジメント代表取締役
配信元: 達人の予想