日経平均は連日で

著者:斉藤紀彦
投稿:2018/10/02 17:32

バブル崩壊後の高値を更新しましたが

日経平均は+24円高の24270円と小幅ながら3営業日続伸しました。

朝方は、米国とカナダ、メキシコが北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉で妥結したことで、NYダウが大幅上昇した流れを受けて高く始まりました。

円安ドル高基調が続いたこともあって、前場には高値で+202円高の24448円まで上昇しましたが、買い一巡後は上昇ピッチの速さに対する警戒感から利益確定売りに押され、下落に転じる場面もありました。

その後は持ち直しましたが上値の重さが意識され、大引けにかけては前日終値近辺での推移となりました。

安倍晋三首相が麻生太郎副総理・財務・金融相など主要閣僚を留任させたこともあり、内閣改造や自民党役員人事に対する株式相場の反応は限られましたが、日経平均は連日で1991年11月13日以来およそ27年ぶりとなる高値を更新しています。

東証1部の売買代金は3兆653億円、騰落銘柄数は値上がり1061銘柄、値下がり957銘柄、日経225採用銘柄では値上がり155銘柄、値下がり66銘柄でした。

ファナックが約20円、日経平均を押し上げた一方、ソフトバンクが約27円、ファーストリテが約21円、押し下げています。

利益確定売りで日経ジャスダック平均は3営業日ぶりに反落、東証マザーズ指数は続落しました。

日経平均のテクニカル指標はまだ軒並み高値圏を示唆した状態が継続しています。

きょうも買い方にとっては絶好の状態で始まりましたが、さすがに高値警戒感が台頭していることからいままで通りに買い仕掛け成功とはなりませんでした。

一部のヘッジファンドが利益確定売りに回っているとの観測もあり、強弱感が対立する展開となっています。

ただココまで理屈抜きに需給関係で上昇してきただけに、これで明確に目先の天井打ちと決めつけることもなかなか難しく、どちらにしても積極的に参加する位置ではないと思います。

やはり確実に利益確定売りを進めながら、ある程度の調整が起こるまでじっと買いタイミングを待つのが一番無難だと思います。
斉藤紀彦
ザイナスパートナー株式会社 代表取締役社長
配信元: 達人の予想