日経平均は約1ヶ月ぶりの安値で終わり、

著者:斉藤紀彦
投稿:2018/08/13 17:00

東証マザーズ指数は約1年7ヶ月ぶりの安値で終わりました

けさは、欧米株安を受けて安く始まると、円高ドル安が進むととともに先物売りで下げ幅を拡大し、上海株や米国株時間外取引の下げ幅拡大も重しとなって大引けにかけて安値圏で推移しました。 

お盆休みで市場参加者が少ないことから売り仕掛けが出た面もあるなか、日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)が前週末の16ポイント台前半から一時19ポイント台後半まで上昇し、相場変動に応じて機械的に売買するヘッジファンドからさらに売りが出ました。

ドル円が110円台前半まで円高に振れたことから輸出採算が悪化するとの警戒が高まり、先週末の米ハイテク株安を受けて半導体関連株が売られたことも相場の下押し要因となり、日経平均は7月6日以来およそ1ヶ月ぶりの安値で終わりました。

東証業種別株価指数では、サービスのみが上昇で、全33業種中32業種が値下がりしました。

東証1部の売買代金は2兆5144億円、騰落銘柄数は値上がり191銘柄、値下がり1884銘柄、日経225採用銘柄では値上がり8銘柄、値下がり217銘柄となっています。

ファーストリテが約30円、TDKが約22円、東京エレクが約21円、日経平均を押し下げた一方、リクルートが約20円押し上げました。

日経ジャスダック平均は3日続落、東証マザーズ指数は続落で2017年1月4日以来、約1年7ヶ月ぶりの安値で終わりました。

日経平均のテクニカル指標は底値圏を示唆するものと底値圏に近づくものが増えました。

騰落レシオ6日は58.37で終わり、日経平均が直近の安値をつけた7月5日の42.73やその前の安値日だった5月30日の41.31、終値ベースの年初来安値日だった3月23日の50.96に近づきつつあります。

日経平均は下値抵抗ラインとして意識されていた、26週線(今日現在:22149円)や52週線(今日現在:22026円)、心理的フシ目の22000円も割り込んでいますが、ボリンジャーバンドの-2σ(今日現在:21980円)も割り込んで終わりました。

統計学上は+2σから-2σの間で株価が推移する確率は約95.5%とされていますので、ココからは-3σ(今日現在:21727円)を意識しながら買い場を探る展開になりそうです。

ただし、下落が続けばボリンジャーバンドの各ラインはつれて下落しますし、株価チャートはまだ明確に底打ちを示唆するような形になっていませんので、新興市場も含めてもう少し様子を見るのが無難だとは思います。
斉藤紀彦
ザイナスパートナー株式会社 代表取締役社長
配信元: 達人の予想