■7月23日(月)■引続き、日経平均は24000円に向かうと思われる

著者:堀篤
投稿:2018/07/23 13:53

上昇局面に移る可能性があるだろう。

短期的なドル上昇は、トランプ氏の発言と共に、終了しようとしている。
先週、米中の貿易戦争がドル高を招く、という見方が出現し、ドル円は急上昇した。誰が仕掛けた動きかわからないが、この説明には無理がある、と市場参加者の多くが思っていたところへ、あまりにストレートなトランプ氏の発言(強いドルは米国を不利にする)が飛び出し、ドルはあっという間に下落した。
しかし、株式市場にそれほど悲観は必要ないだろう。そもそも、先週のドル急騰は市場が期待していた動きではない。たまたま短期的なサプライズにのって、物色対象が輸出関連にいった面があるが、円高になれば、この銘柄群が売られるだけであって、それまで相場をけん引してきた銘柄には影響は少ないだろう。一旦一休みはするだろうが、引続き、日経平均は24000円に向かうと思われる。
G20が開かれる週明けに投機的な動きが出尽くせば、その後には上昇局面に移る可能性があるだろう。

米中貿易戦争がドルを上げるか下げるか、この問いには簡単には答えは出ない。
貿易戦争によって米国の輸出が増え、輸入が減れば、確かにドルは上がるはずだ。しかしこれは貿易業者から見た通貨の実需とそれに基づいたヘッジによる影響だ。
一方、貿易戦争が米国景気を悪化させ、あるいは企業業績への懸念から株価に悪影響を及ぼすと思われれば、逆にドルは下がることになるだろう。
こちらは、資金を運用する者の投機資金による影響だ。
ここしばらくは、この理屈によって、ドルは下落局面を作ってきた。
そして最後に、貿易戦争の結果、米ドルがより世界の基軸通貨として圧倒的な信頼を得るとすれば、そのようなクレジット面での理由で、ドルは上昇する可能性があるのは一つの理屈ではある。
先週はこの理屈が表面化したわけだが、そう長続きはしそうにない。

引続き、東証では円高耐性がある好業績銘柄に注目すべきだろう。特に、このドル急落でこういった銘柄が下落する局面があれば、そこは狙いどころだと言える。
堀篤
日本マネジコ、東京スコットマネジメント代表取締役
配信元: 達人の予想