日本化[東1](4092)、リチウム電池部材を手掛ける企業は注目
7日付の日本経済新聞朝刊が「電気自動車(EV)の市場が大きくなる中、素材大手がEV用リチウムイオン電池材料の大型投資に踏み切る。住友化学(東1:4005)は200億円を投じて電池のショートを防ぐ材料の増産を2年前倒しする。東レ(東1:3402)も材料の生産能力を7割増強する。米テスラモーターズなどガソリンを使わない車が台頭し、自動車産業の裾野を支える新たな産業の連関が生まれつつある。」と報じました。
これを受け、この日は正極材料を手掛ける田中化[JQ](4080)がストップ高。セパレータを手掛けるWSCOPE[東1](6619)が急騰するなど、周辺銘柄に物色の矛先が向かいました。
昨年9月末に東レは、同様にセパレータを手掛ける日本バイリーンを子会社化しましたが、田中化(JQ:4080)は住友化学が子会社化しますし、今後リチウム電池関連部材を手掛ける企業は買収の対象になる可能性があります。
三井系の東レ[東1](3402)が日本バイリーン、住友系の住友化[東1](4005)が田中化[JQ](4080)という風に色分けした場合、三菱系では三菱ケミH[東1](4188)がどの企業をターゲットにするか市場の関心を集めそうです。
例えば、正極材料を手掛ける企業では、日本化[東1](4092)が挙げられます。
三菱ケミH[東1](4188)は、子会社を通じて日合成[東1](4201)株式公開買い付け(TOB)を実施中ですから、すぐに次というわけには行かないでしょうが、日本化[東1](4092)の株主には明治安田生命保険や三菱UFJ信託銀行といった三菱系が入っていますから、中長期的な視点でその動向は注目されます。
日本化[東1](4092)の足元の業績は、今3月期第1四半期営業利益は11億3400万円(前年同期比36.0%増)と好調で、今期予想PER8倍台・PBR0.70倍と割安感があります。2015年1月高値365円から二段下げ終了。200円割れで下値を固めた感はありまから、下値不安は少なく待ち伏せ感覚で押し目は買い妙味が膨らみそうです。
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