相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2016/07/08 17:30

(4097)高圧ガス工業

 四季報によると、溶解アセチレンは造船堅調、下期からインフラ関連も上向く。石油系も販価安ながら需要先増。化成品はベトナム工場稼働で接着剤伸長。ただ、塗料は伸び悩み。人件費や償却増え営業益の伸び鈍い。 ベトナム工場稼働で国内のマンパワーに余力、欧米向け接着剤輸出を拡大。情報システム部門は主力のLSIカードに加え新商材開発へ注力、新たな柱に育成。

 5月13日決算発表。2017年3月期予想は、前期比、営業利益+2.4%、経常利益+2.8%と2期連続、増収・増益見通し。

 2012年11月12日の401円を安値にアベノミクス相場にサポートされて上昇トレンド(A)を形成しました。この中で2015年7月27日の677円、12月11日の684円と2山を形成したあと、今年の2月12日に565円まで下げ、その後は570~677円のボックス相場の動きとなっています。この中で5月17日に657円まで戻したあと、ボックスの下限を試す形となって6月17日に570円、6月24日に572円と2点底をつけ、6月27日に606円で買転換となっており、ボックスの上限を目指す形となっています。
 
<a href=(4097)高圧ガス工業" width="350" height="400" class="alignleft size-full wp-image-56849" />
 

(6222)島精機製作所

 四季報によると、前下期の欧州での見本市が反響大、柱の横編み機は期初受注残2・5倍。主力のアジアでのバングラデシュ信用状発行遅れやインドネシア顧客破産も影響一巡。円安時策定の会社計画は難儀だが、営業益上伸。営業外の為替差損も軽減。55周年配。完全無縫製横編み機は改良版を下期投入。豊田自動織機と同社製織機へデータ転送するデザインシステム共同開発。

 5月2日決算発表。2016年3月期決算は、経常利益-46.5%の下方修正だったが2017年3月期は一転して+142%の増益となっています。

 2014年10月17日の1577円を安値に急上昇となって12月19日の2288円まで上昇。ここから2000~2200円のボックス相場(A)となったあと、この中で2015年6月15日の2216円を高値に急角度の短期下落トレンド(B)となりました。9月7日の1557円、9月29日の1582円と2点底をつけて反発となり、12月18日の2040円まで戻したあと、今年の2月12日の1605円まで下落して、三角保ち合い(C)となっていました。この三角保ち合いの煮詰まりつつあるところで、5月2日の1713円を安値に5月2日の決算発表を受け、急騰となって5月11日の2453円まで上昇しました。その後、急騰の反動から大きな調整となっています。
 
<a href=(6222)島精機製作所" width="350" height="400" class="alignleft size-full wp-image-56850" />
 

(6210)東洋機械金属

 四季報によると、射出成形機は中国向けスマホ関係不振も、国内、欧米向け生活関連用が堅調。大型機の増設寄与し利益率改善。ダイカストは国内向け自動車用が新製品貢献し健闘、中国向けは回復兆し。償却費増吸収。宇部興産機械と共同でダイカスト新製品4機種を開発。日本製鋼所と小型機のプラットフォームの共通化を今秋以降推進。伊、トルコで現地KD生産増加へ。

 4月27日決算発表。2016年3月期は、営業利益、経常利益ともにやや下方修正。2017年3月期予想は、営業利益+13.9%、経常利益+13.1%の増収・増益見通し。

 2012年11月14日の170円を安値にアベノミクス相場にサポートされて上昇トレンド(A)を形成し、この中で2014年2月25日の658円まで上昇。ここをピークにいったん下落となり上昇トレンド(A)を切って5月20日の460円まで下げ、反発となるものの7月25日の645円が戻り高値(2番天井)となって、大きな上下動の下降トレンド継続しています。下げ方としては7月25日の645円①から10月30日の421円まで1段下げ、次に2015年5月26日の575円②から9月29日の360円までが2段下げとなり、最後に11月13日の468円③から今年の2月12日の300円までが3段下げとなり、4月8日の305円を2点底に反発となっています。5月19日の418円まで上昇後、押し目を形成中といえます。
 
<a href=(6210)東洋機械金属" width="350" height="400" class="alignleft size-full wp-image-56851" />
 

(9232)パスコ

 四季報によると、柱の国内公共向けは固定資産台帳整備や公共施設管理が貢献。ただ、海外向けが停滞、人件費も高止まり。引当金消えるが、営業益は低水準。会社計画は復興関連事業の収益見込まず。減損特損ない。 熊本地震の復興関連は通常体制で対応。商業衛星写真の販売低調で、前期に引当金8・6億円を原価計上。旧型ソフトも減損し、自動運転など新技術開発を急ぐ。

 5月10日決算発表。2016年3月期は、業績下方修正となって赤字転落するものの、2017年3月予想は、営業利益は+137.5%の20.0億円、経常利益は+190.8%の18.0億円となって黒字転換の予想です。

 2012年10月30日の218円を安値に11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされ、上昇トレンド(A)を形成し、2013年11月18の569円まで上昇しました。ここをピークに下方修正もあって下降トレンド(B)へ転換し、2015年9月8日の281円で底打ちとなり、上昇トレンド(C)へ移行し、下降トレンド(B)を上にぬけて、今年の1月29日には498円まで戻りました。しかし、3月25日の463円を2番天井に再下落となり、6月24日(金)の急落で、281円まで下げて、昨年の9月8日の281円に対するダブル底となって反発し、7月4日に317円で買転換となりました。
 
<a href=(9232)パスコ" width="350" height="400" class="alignleft size-full wp-image-56852" />
 

(4633)サカタインクス

 四季報によると、包装用インキはアジア、北米で新工場効果。インドの新聞用も続伸。想定以上の数量に。前半の上振れ分を円高目減りで通期相殺する会社営業益は保守的。有証売却特益ない。120周年記念配に期待。17年6月のオフセットインキ設備竣工で滋賀新工場の2期工事終了。東西の生産比率が半々に。海外は中国のオフセット新工場、北米のUV拡張が17年完了。

 5月13日決算発表。2月12日に時点での2015年12月期決算は、前期比、上方修正で着地。2016年12月期決算予想で営業利益+14.8%、経常利益+14.2%と増収・増益見通し。5月13日発表の時点での予想は変わらず。

 過去2年のチャートの動きは、2014年12月5日の1444円をピークに調整入り(下降トレンドA)となり、8月25日の853円で底打ちとなって下降トレンド(A)を上にぬけて12月17日の1318円まで上昇るものの、再下落となって今年の2月12日に899円まで下げて2点底となり、6月9日には昨年の高値(12月17日の1318円)と今年の高値(4月19日の1332円)を上にぬけて1414円まで上昇しました。ここをピークに日経平均の大きな下げにつれ安となっています。
 
<a href=(4633)サカタインクス" width="350" height="400" class="alignleft size-full wp-image-56853" />
 

配信元: みんかぶ株式コラム