デクセリアルズ[東1](4980)は、上場来安値からリバウンド局面入りへ
デクセリアルズ[東1](4980)は、前週5日につけた上場来安値1290円から上昇しています。同社はソニーの化学子会社だったソニーケミカルが前身で、本年7月29日に東京証券取引所市場第1部に上場。9月11日に上場来高値1790円と買われた後、調整していましたが、反発しました。
郵政3社が今月4、5日と買い人気となる中、マザーズは同2日から5日まで3日続落、デクセリアルズは10月30日から11月5日まで4日続落しており、郵政3社へ乗り換えるため売りが新興市場や直近IPOに見られたようです。
デクセリアルズが、上場来安値1290円をつけた5日の出来高は118万5200株(4日は51万株)と増加しましたので、処分売りが膨らんだと推測されます。
同社は、高機能材料メーカーとして光学材料及び電子材料の事業領域で製品を展開していますが、直近で村田製[東1](6981)が通期業績予想を上方修正し、リバウンドしていましたので、見直される可能性はありそうです。
デクセリアルズは、10月29日に今3月期第2四半期業績予想の上方修正を発表済み。スマートフォン等に使われる光学弾性樹脂(SVR)や異方性導電膜(ACF)が想定を上回り、第2四半期営業利益は従来予想の38億円から43億5200万円に増額しています。クリスマス等の年末休暇や中国の春節等の商戦期に向けて生産が本格化するもようで通期業績予想の上方修正も視野に入ります。今期予想PER12倍台と割安感があり、配当利回り4.0%と利回り妙味が増しますので、見直し余地は拡がります。
郵政3社は、ご祝儀的な相場が目先一巡。今月19日上場のロゼッタ、あんしん保証までIPOはありませんから、安値圏に放置されている直近IPOに見直し機運が高まると予想します。日本政策投資銀行が保有していますし、配当利回り3.4%の公開価格1600円が短期的な目標になる可能性はありそうです。
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