政府が打ち出した成長戦略の一つの方向性として、このところ「ROE(自己資本利益率)」の注目度が高まっています。
ROEは今から20年ほど前に一時期話題になりましたが、それほど広く普及したわけではありませんでした。しかし、今回は政府が強く打ち出したことやJPX日経インデックス400という新指数の銘柄採用の指標ともなったことから、企業の経営者の意識も大きく変わってきました。
国際的にもROEは投資指標として重要であり、ROEを高めることのできる企業の株価は上昇するという関係にあります。そこで、株式投資という観点からもますますROEの注目度が上がると思われます。
しかし、ROEはそのまま投資指標としては使えません。過去の市場を検証しますと、ROEの高い銘柄を組み入れたポートフォリオは、常に市場に負けてしまします。なぜかと言うと、ROEには平均回帰性が観察されるためです。これは、ROEの高い企業は低くなりがちで、ROEの低い企業は高くなりがちだということです。
また、ROEがそのまま投資に使えない理由の大きなものに、ROEという指標自体には株価が組み入れられていないため、バリュエーション指標と組み合わせる必要があるということです。そこで、最も用いやすいバリュエーションがPERになります。
使用パターンはいろいろとありますが、最も有用なのが、安定成長型の企業の中から、ROEの高い企業を選んで、PERの低い銘柄を買うという方法です。このようにして選択しますと、ヤオコー(8279)やニトリホールディングス(9843)などが浮かび上がってきます。
なお、詳細はこちらからレポートがダウンロードできます。
http://cherry100.mods.jp/ra/s/827
このレポートでは、ROE自体のさらに詳細な解説と、ROEとPERを使った銘柄選択法について触れ、具体的な銘柄もピックアップしています。
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