午尻下がりとはならなかった!?2014年の株式市場
2014年もいよいよ終ろうとしていますが、皆様の今年の投資成績はいかがだったでしょうか。
昨年は、年初来高値で大納会を終え、まさに最高の締めくくり方だったものの、今年は1月から日経平均が2,000円近く下落するほどの大変なスタートでした。
アルゼンチンショックにウクライナ情勢不安と、新興国ショックに踊らされ、そんな中でもCYBERDINEや西武ホールディングスの再上場などでIPOは変わらず人気を集めたところが印象的でした。8月のお盆明けには、にわかに為替が動意づき、ドル円の上昇と共に日経平均も年初来高値を捉える展開となりました。途中、エボラ出血熱がリスク要因として挙げられましたが、富士フィルムや製薬会社の株価は怒涛の上昇をみせることとなりました。
そして、10月31日のバレンタインにGPIFの運用比率の変更の発表と、日銀による金融緩和が発表され、日経平均は2日で1,000円以上の上昇をみせるという市場稀にみる上げを演じました。
更には、11月中旬には衆議院解散の噂が流れ、日本株はもう一段上昇し、サブプライムショック前の水準である18,000円を回復し、18,031円まで上昇しました。
ロシアの経済危機が心配され、一時は高値から1,500円程下落しましたが、この記事を書いている12月24日現在では17,854円まで回復し、市場の強さを見せつけるような相場展開となっています。
こうやって振り返ってみると、2014円は1月から夏の途中までは苦難も多かったものの、終わってみれば非常にハッピーでチャンスが多かった年といえるのではないでしょうか。
2014年も日本株は上昇するのか!?
では、2015年も株価は上昇するのだろうか非常に気になるところですよね。
アベノミクスが始まる2012年から比較すると、すでに株価は倍以上になり、上昇幅は10,000円という凄まじい上昇となります。225のCFDを10枚(約8万円)買っていれば、約100万円もの利益が出ている計算になります。
これほどの上昇を3年間も続けた後で、まだ株価が上昇するのか不安になるところ。
そこで、今回は多くの著名アナリストのレポートやロイター、ブルームバーグなどのニュース配信会社の情報をウォッチし、2015年の株式市場の見通しをまとめてみました。
会社名 | 2014年末 | 2015年6月末 |
---|---|---|
野村証券 | 17,500 | - |
大和証券 | 18,850 | 20,200 |
みずほ証券 | 18,000 | 19,500 |
SMBC日興証券 | 18,000 | 18,500 |
三菱UFJ投信 | 18,250 | 19,000 |
ミョウジョウアセット | 14,000 | 9,000 |
いちよしアセット | 19,000 | 20,000 |
パインブリッジ | 17,500 | 18,300 |
しんきんアセット | 18,000 | 18,500 |
大和住銀投信 | - | 22,000 |
BNPパリバ | - | 20,000 |
中央値 | 18,000 | 19,250 |
平均 | 17,678 | 18,500 |
最高値 | 19,000 | 22,000 |
最低値 | 14,000 | 9,000 |
出所:bloomberg
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NFZACQ6K50YU01.html
上記の金融機関の見通しを見る限り、中央値は2015年6月末で19,250円と今の17,800円(2014/12/25)よりも1,450円も上昇する計算となります。
それでは、上昇理由と下落の理由を見ていきましょう!
日本株の上昇理由
一番の強気は大和住銀投信の22,000円ですから、あと4,000円以上の上昇を見込んでいる計算となります。
みんかぶに記事を書いてくださっており、ドイツ証券のアドバイザーでもある武者氏は2015年は企業業績が経済に反映され、所得の増加にもつながり、日本経済は躍進するとレポートされています。
「素晴らしき2015年、日本本格復活を確信する年」
https://money.minkabu.jp/48064
これらの理由をまとめると、以下のようになります。
・企業業績の増加
・設備投資の拡大
・円安効果による輸出企業の業績拡大
・原油安による製造コスト安、原価安、運送安による利益の拡大
・原油安は日本の貿易収支の縮小にもつながるため、経常収支の拡大へ
・賃金増加を行っていない企業が従業員に利益を還元し、個人消費の拡大へ
・M&Aや配当、自社株買いが企業の収益性を上げ、企業の資本効率の改善へ
・インフレ時の為、資産価値の上昇は必須
そして、忘れてはならない選挙結果です。
自公が圧勝したことで、長期政権が確約され、消費税増税も見送りとなったことは株式市場にはポジティブです。このことから、日経平均2万円というターゲットがより明確になり、2015年の春ごろには達成するのではないかという見通しが市場予想として一致してきています。
その他にも、2015年もドル円が上昇するから日経平均は上昇するという意見もありますし、そのそもインフレ時には資産である株価は上昇するという原理から、株価は上昇するというそもそも論もあります。
また、原油安が発生した翌月は株価は上昇するというアノマリーもあるようです。
原油価格の下落は、この季節の灯油も安くなりますし、ガソリンも安くなりますので嬉しいですよね!
日本株の下落理由
しかし、弱気はミョウジョウアセットマネジメントで、9,000円まで下落するという、衝撃の予想が出ています。この理由としては、円安を材料とした日本株の上昇には限界があり、財政再建が遠のく日本株を保有メリットが海外投資家からするとメリットが低下していくということだそうです。
また、ロシアの経済状況も気になるところですね。
2015年の日本株見通しのまとめ
上記の、日経平均の予想を平均値を取っても、6月までには18,500円と今よりも上昇すると考えている人が多そうです。
本格的に企業業績が実体経済に反映され、給料の増加から個人消費も増える為に好循環が発生するために、経済状況が好転するということが理由となります。
過去最高益を発表する企業が増えていることは事実ですし、思わぬところで原油安が発生し、製造業や運送業をはじめとする多くの企業はコスト減のメリットを享受できることになります。
当然、これは個人にも、ガソリン価格の下落や、物価の上昇に歯止めが掛かることから、消費の拡大にも繋がることは明確ですよね。
以上のことから、2015年もまだまだ株価は上昇しそうです!NISAを上手に活用しつつ、2015年も株式市場で美味しい思いをしたいですね!
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― 参考記事一覧 -
自民大勝なら「株価2万円台」の現実味… アベノミクスは4年間続く?
http://www.j-cast.com/2014/11/18221191.html
MARKET INSIGHT J.Pモルガン グローバル・マーケット・ストラテジスト:重見氏
https://www.jpmorganasset.co.jp/GTM/tr/MarketInsights20141205JP.pdf
ロシアショックと原油安で利益を出す方法
http://fx.minkabu.jp/hikaku/fxbeginner/how-to-make-a-profit-in-russia-shock/
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