マンションリサーチ社が運営するマンションNAVIでは、すべてのマンションデータで、「所有するマンションを売却するといくらくらいになるのか」とともに、「そのマンションを賃貸として貸すといくらで貸せるのか」という相場観も記載されている。
6月分のマンションリサーチ総研のコラムでは、そのデータを使いながら東京23区の賃料相場を見てみよう。
「できれば、駅から5分以内に住みたい!」。賃貸住宅に住む人の多くが、駅近物件がいいと考えている。「しかし、駅前は家賃が高くて・・」 「10分くらいまでなら、いいかなぁ」とあきらめている人も多いようだ。
そこで、東京23区約26000棟のマンションデータをもとに、駅からの距離(徒歩時間)と賃料の関係を分析した。
分析上では、5分単位で区切りをつけた。不動産業界の慣例に従い、1分=80Mとしての計算だから、駅から5分だと大まかに言えば400Mということになる。
ただ、地下鉄駅の場合、駅入り口から改札口までの距離、そして地下深い路線ではホームまでの距離がかなりあるので、掲載されている「駅から徒歩○○分」で実際に電車に乗れるかは疑問だ。
こうしたことを考慮したうえで、この分析コラムを読み進めていただきたい。
物件数(合計約26,000)のうち約78%は駅から10分圏内にあり、5分刻みでみると一番多いのは6~10分に存在する物件だ。東京23区は鉄道路線が充実しているので、おおかた10分くらいで最寄駅にたどり着けるということだ。中には15分を超える物件もあるが、こうした立地ではバス路線が充実していることが多いので、バスを使えばそれほど不便を感じないことだろう。
一方、賃料との関係だが、こちらはかなりはっきりと関係が出ている。
グラフを見れば一目瞭然で、駅からの徒歩時間が増えれば、賃料は下落している。駅からの徒歩時間が長くなると、賃料は低いということがはっきり見える。
グラフ右上に記載している R2は、相関係数を2乗して算出する寄与率と呼ばれる数字で、どれくらい説明変数(この場合駅からの徒歩時間)が影響を及ぼしているかを示すものだ。このR2は、0.4を超えると相関があり、0.7を超えると強い相関があるとされているので、このグラフ上の0.95という数字は、かなり強い相関があるということになる。
感覚的には、多くの人が意識している10分を超えると、賃料は極端に低下するのかと予想していたが、意外にもなだらかに(直線的に)下落していくことが見える。
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