日経平均は約半年ぶりの5連騰となりました

著者:斉藤紀彦
投稿:2018/04/19 16:58

終値は約1か月半ぶりの高値水準ですが

けさは、日米首脳会談を無難に通過したとの見方から、海外勢の買い戻しを中心に高く始まると、その後も上値を試す場面がありましたが、前場中ごろに高値をつけた後は戻り待ちの売りや米国株時間外取引が上げ幅を縮小したこと、ゆるやかに円高ドル安に振れたことなどから大引けにかけて失速する格好となりました。

日経平均の5日続伸は昨年2017年10月以来、約半年ぶりです。

東証1部の売買代金は2兆5927億円、騰落銘柄数は、値上がり1177銘柄、値下がり822銘柄、日経225採用銘柄では値上がり155銘柄、値下がり68銘柄となりました。

裁定解消売りで、ファナックが約13円、ファーストリテが約12円、日経平均を押し下げました。

海外勢の売りが出ているとの観測が流れていることから新興市場はさえない動きとなっており、日経ジャスダック平均は反落し、東証マザーズ指数も取引が低調ななか反落しました。

財務省の相次ぐスキャンダルで安倍晋三政権の求心力が低下するとの見方は根強く、主要企業の決算発表シーズンを間近に控え、戻り待ちの売りが上値を押さえました。

テクニカル指標の高まりも短期的な過熱感を意識させていますが、とくにきょうの日経平均も前日比プラスで終わったことでサイコロジカルラインが今年初となる75%に乗りました。

つまり直近12日間のうち、75%にあたる9日間が前日より高く終わったことになり、過熱感が高まっている状態です。

ちなみにこれは応当日の関係で、あすから3連騰すると83.3%に上昇します。

また前引け時点ではボリンジャーバンドの+2σ(今日現在:22255円)を上回りました。

株価は+2σと-2σ(今日現在:20794円)の間で推移する確率が約95.5%とされていますので、こちらで計ってもきょうは買われ過ぎの範囲に入っていたことになります。

ただこちらも株価の上昇が続くと各バンドは広がることにはなります。

いずれにしても、短期的な過熱感が高まっていることは否定できませんので、引き続き段階的な利益確定売りを進めるイメージだと思います。

決算発表の本格化を控えていますので、大きな下落にはならないかもしれませんが、スピード調整をする方が健全だと思える水準までは上昇してきていると思います。
斉藤紀彦
ザイナスパートナー株式会社 代表取締役社長
配信元: 達人の予想