今週のドル円相場予想 上値は重そう(1/22)

著者:山口哲也
投稿:2018/01/22 10:59

【米ドル/円(TFX) 60分足 チャート】

【米ドル/円(TFX) 60分足 チャート】
先週のドル円相場は続落。週明けは111.03で寄付き、週前半は株式市場と米金利で上下する展開で、株式市場の下落により一時は昨年9月以来となる110.18をつけました。
週末にかけては、米経済指標が市場予想を下回ったことや政府機関閉鎖のリスクが意識され、上値の重い展開になりました。終値は110.765。


今週はECB理事会、日銀金融決定会合と、米国の政府機関閉鎖の動向に注目。
まず、日銀金融政策決定会合での金融政策の変更は無いと考えます。また、25日のECB理事会についても、金融政策の変更は無いと考えられますが、ドラギECB総裁は暗にタカ派的な雰囲気を醸し出す可能性もあると見ています。

米国の政府機関閉鎖に伴う、つなぎ予算協議については、来週にかけてまとまるものと考えられていますが、長期化する場合、マーケットはリスクオフに傾きかねません。

【米ドル/円(TFX) 週足 チャート】

【米ドル/円(TFX) 週足 チャート】
米ドル/円週足チャートです。昨年以降の米ドル円は108円から115円をコアレンジとした保ち合い相場となっており、昨年末以降はこのレンジの中心部で推移しています。

今週は、日銀やECB理事会、米国の暫定予算などどちらかといえば、円も米ドルも売られやすい地合いにあると考えられますが、110円の水準は企業の想定為替レートであり、月足24ヶ月移動平均線もこの水準に位置していることから、目先のサポートとして機能しそうです。

【米ドル/円(TFX) 日足 チャート】

【米ドル/円(TFX) 日足 チャート】
一方、日足チャートを見ると、相場は200日移動平均線を下回り、一目均衡表もやや弱気なチャートとなっています。したがって、今週も米ドル円は保ち合い継続を予想します。
目先のサポートは110円ですが、これを下回る場合は108円を目指す可能性があります。
一方、レジスタンスは111.50(転換線)、その上が111.90を考えています。



このコメントは弊社テクニカルアナリスト山口の個人的な見解で、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
山口哲也
フジトミ証券株式会社 チーフ・テクニカルアナリスト
配信元: 達人の予想