もうはまだなり、まだはもうなり

著者:斉藤紀彦
投稿:2017/10/17 16:40

明日も高いほうがむしろ達成感?!

きょうも短期的な過熱感が意識されるものの、けっきょくは踏み上げ相場が継続しました。

これであすも高いと日経平均のサイコロジカルラインは100%、つまり直近の12日間は休みなく連日上昇したということになります。

ココまで来ると、むしろあしたも高く始まって、少々ダレてもプラス圏で終わった方がやっと達成感が出やすくなるのかもしれません。

段階的な売り上がりを言い続けていますので、もういい加減に止まってほしいと思いますが、これが相場格言の「もうはまだなり、まだはもうなり」かもしれません。

ということは市場参加者が「まだ上がる」と思って買いついたところが天井になりやすいわけです。

信念を持って、余裕を持って、段階的に売り上がっていく方が、いまはイヤなところを見せられていますが、結果的には良かったとなると思います。

衆院選が近づいてきましたが、その選挙結果は、与党が「3分の2」の310議席を確保した場合、政権は長期安定との見方が強まるため、株高円安要因となりますが、現有議席数は322議席ですので、これは難しいかもしれません。

次に、与党が「3分の2」を割り込んでも、絶対安定多数の261議席を確保した場合は、自民党が現有議席数287議席に対して単独で過半数の233議席を確保できるかどうかが焦点となります。

単独過半数の維持は相場には織り込み済みと見られますので、影響としては中立ですが、「3分の2」を失うことで、安倍首相の責任を問う声が大きくなれば、政権安定への懸念が高まりやや株安円高になる可能性がでてきます。

一方で与党が過半数以下となった場合には株安円高へ動くと思われますが、現在の情勢ではこれも難しいと予測されています。
斉藤紀彦
ザイナスパートナー株式会社 代表取締役社長
配信元: 達人の予想