FOMCで上抜け…?

著者:武市佳史
投稿:2017/09/20 11:20

◆様子見ムードが漂う中、リスク選好の円売り(円売り戻し)目立つ

※ご注意:予想期間は9月21日と表示されていますが、本日(9月20日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


FOMCを控えて様子見ムードが漂う中、昨日は“リスク選好の円売り(円売り戻し)”が目立ちました。

2万円の大台回復を回復した日経平均に引っ張られ、ドル円は一時111.874円へと上値を伸ばしています。
ただし112円ライン手前に積み上がるドル売りオーダーは厚く、NYタイム序盤には111.203円へと下押す場面も見られるなど、方向感が定まっているわけではありません。
再び111.70-80円水準へと押し戻されているものの、その後は“高値圏で膠着”というのがしっくりくる動きだったといえます。

◆FOMC、金利見通し(ドット・チャート)の見方は“割れている”

こうした中、いよいよ本日はFOMC(米連邦公開市場委員会)が行われます。
「政策金利据え置き」「バランスシート縮小」に関しては“織り込み済”と見られるだけに、ポイントとなってくるのは「金利見通し(ドット・チャート)」です。

6月時点の「年内あと1回、2018年3回」が維持されれば“ドル買い”、低インフレ動向を踏まえて「下方修正」されると“ドル売り”といった反応が想定されるところです。
金利先物から見た年内利上げ観測は「急速に前者を織り込みにかかっている」ように見えますが、実際には“ポジション調整(巻き戻し主体)”であり、マーケットの見方そのものは“割れています”。

◆ただしテクニカル的には「日足ベースで三役好転の一歩手前」…!?

ただしテクニカル的には「日足ベースで三役好転の一歩手前」という水準に位置しています。
そして昨日も記したように「“戻り売り”に徹してきた向きの巻き戻しは始まったばかり」です。

“あと結果次第”ということになり、こればっかりは蓋を開けるまでわかりませんが、「跳ねる」展開を期待したいところです。
もっともそれまでは、「新たなポジション形成は困難(動きづらい)」と見ざるを得ませんが…。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

注:FOMCが予定されるため、いつもより水準を拡大しています。

113.962(7/12高値)
113.571(7/14高値)
112.862(7/17高値)
112.677(7/18高値)
112.588(ピボットハイブレイクアウト)
上値5:112.414(7/20高値)
上値4:112.211(200日移動平均線、7/26高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:112.000(大台)
上値2:111.874(9/19高値、ピボット1stレジスタンス)
上値1:111.672(200週移動平均線)
前営業日終値:111.603
下値1:111.361(週足・一目均衡表先行スパン上限)
下値2:111.203(9/19安値、ピボット1stサポート)
下値3:111.122(100日移動平均線、100週移動平均線)
下値4:110.988(9/18安値、9/15~9/19の38.2%押し、大台)
下値5:110.906(週足・一目均衡表基準線、20週移動平均線、ピボット2ndサポート)
110.712(9/15~9/19の50%押し)
110.617(日足・一目均衡表先行スパン下限、ピボットローブレイクアウト)
110.438(9/15~9/19の61.8%押し)
110.362(50日移動平均線)
110.134(9/8~9/19の38.2%押し)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:36 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想