イベント前の見送りムードで売買代金は今年最低を更新か?

著者:市原義明
投稿:2017/08/24 18:45

◆売買代金の回復で流れの変化を待ちたい

25日の日経平均は、イベント前の見送りムードで横ばいの想定です。

24日の日経平均は、海外株安や週末のイベントを前に買いが手控えられて反落になりました。

5日線に上値を抑えられる格好で8月22日の安値を割り込んだのですが、下げが加速するほどではなかったので、売り込むほどの手がかりもなかったのだと思われます。

今週に入って売買代金が4日連続の2兆円割れの閑散相場ですから、売り方も手控えている印象です。

様子見の材料とされているジャクソンホール会議が今晩からスタートしますが、注目のイエレン議長、ドラギ総裁の講演は現地時間の25日に予定されています。

また、明日は北朝鮮の「先軍節」という記念日のため、週末にかけて軍事的な挑発が警戒されているようです。

イベント日程から、明日は今日以上に買いが見送られそうです。ただし、イベント前で売り方の買い戻しも考えられますから、横ばいに留まる想定です。

日経平均は海外市場と為替の結果を寄り付きで消化したあとは小動きになることが多いため、海外市場の動意が少ないようだと、東証1部の売買代金が今年最低を更新してしまうかもしれません。

日経平均が5月1日以来の安値水準になっているため、重苦しい相場展開ではありますが、騰落レシオは100%をわずかに割れる程度しか下がっていません。

大型株の指標として日経平均は有効だと思われますが、株式市場全体の体感的な傾向としては騰落レシオの方が合っている指標だと思います。

騰落レシオの傾向は中立状態といえるため、調整ムードに傾いているほどではなさそうですから、売買代金が回復して流れが出ることを待つしかなさそうです。
市原義明
株式会社ストックゲート 執行役員兼営業部長
配信元: 達人の予想